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2009年1月

「みんな一緒」で世の中を明るくしましょう・・・  河北春秋 八葉蓮華

 「最近の若い人は公衆浴場に来ないなあ」「朝、近所の人とこうやって話をすることは大事なことなのに」「話するのが嫌なんだべか。日本の文化が廃れちまう」

 福島市飯坂温泉の公衆浴場「八幡湯」で早朝、常連客同士の会話が聞こえてきた。温泉地特有の朝風呂の習慣を「日本の文化」と風呂敷を広げたところに熱を感じた

 「昔は風呂がある家などなかった」(常連客)という飯坂でも近年は家庭の内風呂が増えた。八幡湯で出会った中年男性の家でも息子の家族は内湯派だ。男性だけは「家の狭い風呂なんて入った気がしねえ」と浴場に通う

 飯坂温泉には八つの公衆浴場があるが、客の減少で経営が厳しくなっている。七つを飯坂町財産区が独立採算で営業してきたが、三つは昨年7月、福島市に移管された

 近年、「公衆」と「公共」は調子が悪い。公衆浴場、公衆電話、公共交通バス…。みんなで使うサービスが、内風呂や携帯電話、マイカーなど個人利用のものに客を奪われている。携帯も車も確かに便利だが、何となく社会を内向きにしてはいまいか

 公衆浴場や路線バスの中では、楽しい会話や思わぬ出会いも生まれる。地球温暖化防止が喫緊の課題となる中、二酸化炭素の排出削減にもつながる。「みんな一緒」で世の中を明るくしましょうか。

河北春秋 河北新報 2009年1月31日

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万能ワクチンは最大の脅威である新型インフルとの時間の競争・・・  河北春秋 八葉蓮華

 伝染病は疫病神の仕業だと昔は思われていた。江戸時代、近隣で流行病が発生すると、村の入り口に巨大なワラジを下げた。疫病神を門前払いするためだ。村にはもっと恐ろしい神がいるんだぞと

  医学的に原因が解明された後はひと安心かと言えば、そうはいかない。細菌が病因なら抗生物質で大概は退治できるけれど、ウイルスは厄介者で、簡単ではない。突然変異で次々と姿を変える

 インフルエンザウイルスは表面にある多数のトゲで人の細胞に取りつく。そのトゲにまとわりついてウイルスを無力化するのがワクチン。ところが、トゲの形が毎年のように変わってしまっては…

 あらゆるタイプのウイルスに効くワクチンが理想だ。それを目指して英オックスフォード大学などが開発合戦を繰り広げていた。一歩先んじて厚生労働省の研究班が開発に成功したとの報

 表面のトゲと違ってウイルスの内側はほとんど変化しない。そこに目を付けて攻撃する仕組みらしい。新型インフルエンザにも効きそうというから期待が高まる。臨床試験などを経て実用化まであと数年

 ワラジを掲げ退散を祈った時代を含め人類の歴史は感染症との闘いだった。万能ワクチンは最大の脅威である新型インフルとの時間の競争だ。ここは挑戦する研究者の踏ん張りどころだ。

河北春秋 河北新報 2009年1月30日

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「鰒汁を喰わぬたわけに喰うたわけ」毒を除いて食せば・・・  河北春秋 八葉蓮華

 食通で知られた8代目坂東三津五郎が非業の死を遂げたのは1975年1月、初春公演中の京都でだった。原因は割烹(かっぽう)で食べたトラフグの肝。68歳だった

 ホテルに戻った後「体がしびれる」と苦しみだした。博識で知られた人だから、肝の危険性を知らぬはずはなかったろうに何と4人前も食べた。板前は有罪判決を受けた

 ユーモラスな魚体とは対照的な透き通るような白身が食欲をそそる。<ふぐ汁や鯛(たい)もあるのに無分別>と芭蕉が詠んだのは、美味なればこそ。旬の冬は格別のごちそうである

 鶴岡市の料理店でフグを食べた客7人が中毒症状を訴え、うち1人が重体となった。残念なことに、フグ毒を退治する特効薬はない。経営者はフグを取り扱う資格がなかった疑いが濃厚だ。何という自覚のなさ

 自治体によって違いはあるが、フグ調理師の免許取得や講習などが義務付けられている。毒素テトロドトキシンの毒力が青酸カリの約1000倍と聞けば、素人は腰が引けよう。まして、家庭での自家調理などもってのほかだ

 フグ文化になじみが薄い分だけ、東日本の方が自覚が足りない、と指摘する関係者もいる。江戸川柳に<鰒(ふぐ)汁を喰(く)わぬたわけに喰うたわけ>とある。きちんと毒を除いて食せば「たわけ」呼ばわりされることもないのに。ご注意を。

河北春秋 河北新報 2009年1月29日

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東京志望「先生」子供や保護者に対するイメージが良くないらしいんです・・・  河北春秋 八葉蓮華

 都会に多くいて地方で足りないのは医者。その逆もある。何でしょう。東京をはじめ首都圏では既に足りなくなっていて、地方ではむしろ志望者が多すぎる。学校の先生だという

 「東京の子供や保護者に対するイメージが良くないらしいんです」と都教委が嘆いている。教員志望の大学生が抱いている印象のことだ。子供は生意気そうだし、親はモンスターペアレント?

 不安を払拭(ふっしょく)してもらおうと、仙台発着のバス見学ツアーを来月、都が行う。小学校の先生志望者が対象。都教委は「授業を見てもらえば、決して東京が不安に思う場所でないことを感じてもらえる」

 団塊世代の大量退職が始まり、東京では教員不足の様相だ。もちろん定員割れするほどではないが、教員採用試験の倍率は3.6倍ほど。地方では20倍を超える地域もあり、優秀でも採用されないケースが

 東北の学生に目を付けた都は「もっと倍率を上げて質のいい先生を採用したい」と言う。優秀な先生が欲しいのはどこも同じ。仙台市では小人数指導などのために教職員採用を増やす計画という

 わが人生を顧みると、無気力な先生もいたが、今なお感謝の念とともに何人もの恩師の顔が思い浮かぶ。先生はいい職業だ。地元志向もまあいいけれど、他県でだって挑戦する価値はある。

河北春秋 河北新報 2009年1月28日

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4年前、大勝をもたらした自分たちの一票で政治は変わったのか・・・  河北春秋 八葉蓮華

 「こだな、つったい県政、やんだずー」。現職の斎藤弘さんが敗れた山形県知事選。有権者の気持ちを山形弁で表現すると、こんなところか。「こんな冷たい県政は嫌だ」

 斎藤さんは世代交代と県庁改革を旗印に4年前、当時の現職を小差で破って初当選した。同県知事選で現職が苦杯をなめたのは50年ぶり。衝撃のデビューだった

 目立った不祥事や失政がなければ通常、知事の再選は堅い。「現職の強みを発揮」は新聞の常套(じょうとう)句でもある。だが、2回続けての現職落選。もはや「乱」とは言えない

 補助金のカットや投資的経費の削減などが裏目に出た。自民党参院議員の世耕弘成さんが「形ばかりの推薦状など無意味」と看破したように、鉄の団結を誇った保守地盤にも往時の神通力はない

 斎藤さんを知事の座に押し上げ、引きずり降ろしたのは無党派層。投票率は前回を6.19ポイント上回った。4年前、夏の郵政選挙に記憶の針を戻してみる。自民党に大勝をもたらしたのも、しがらみのない有権者だった

 改革を絶叫し「小泉ブーム」を演出した人が引退を表明。麻生内閣の支持率も低迷する。天下分け目の総選挙が近い。自分たちの一票で政治が変わるかもしれない―。「政治的有効性感覚」を研ぎ澄ませているのは、山形の有権者だけではあるまい。

河北春秋 河北新報 2009年1月27日

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「食品ロス」もったいないは、日本が誇る暮らしの哲学・・・  河北春秋 八葉蓮華

 商売には二つのロス(損失)がある。一つは、仕入れたのに売れ残って捨てざるを得なくなる「廃棄ロス」。もう一つは、客の目当ての品を切らし、売り上げを逃してしまう「機会ロス」

 目に見えない機会ロスは、損失には気付きにくいと言われてきたが、商品管理システムが発展するにつれ、確実に少なくなった。買い物に行って、品切れに遭遇することがめったになくなったことが、それを裏付ける

 では、廃棄ロスの方はどうだろう。食品廃棄の実態を調べて驚いた。食べられるのに捨てられる「食品ロス」は年間500万から900万トン。食料自給率が40%しかないのに、膨大な食料が無駄にされている。機会ロスを気にするあまり、廃棄ロスが増えたとさえ思えてくる

 仕事も住む場所も失い、3度の食事にも困る人々に、賞味期限が迫るなどして市販できなくなった食品を送ろうというフードバンク活動が広がりつつある

 ポイントは、誰もが損をしないことだろう。食料をもらう人はもちろん、食料の方にしたって本来の使命を全うできる。提供企業にとっても、ただ捨てるよりは社会貢献で企業イメージをアップできる可能性がある

 「もったいない」は、日本が誇る暮らしの哲学。食品の無駄を減らし、人を助けるフードバンクを後押ししたい。

河北春秋 河北新報 2009年1月26日

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共生の知恵、異文化との交わり、津軽の鬼伝説・・・  河北春秋 八葉蓮華

 岩木山のふもとにある弘前市鬼沢地区の節分は一風変わっている。「鬼は外」は禁句。もちろん、豆まきなどしない。ここでは鬼は農地開拓の恩人。鬼退治なんてめっそうもないのだ  

伝説によると、体のでっかい鬼が農民と相撲を取った。鬼は遊んでくれたお礼にと、これまで知らなかった鉄製の農具を教えるとともに、用水路を造ってくれたという

 地元には、この鬼を祭った神社もある。大鳥居に掲げられた「鬼神社」の額。よく見ると、鬼の字の頭にノがない。鬼に角がなかったからだという。額に入った大型のくわやかまが拝殿に数多く奉納されており、地域の信仰の厚さがうかがえる

 鬼は何者だったのか。一帯で製鉄の古代遺跡が多数見つかっていることから、鉄作りを支えた専門技術者だったという見方がある。渡来人、修験者という説も

 津軽地方は当時、日本海航路が整っており、人と物の交流が盛んだった。だからこそ「異人」を忌避せず、新しい技術を受け入れる開放的な素地があったのだろう

 異文化との交わりで、豊かさがもたらされるのは現代も同じ。日本は今後、本格的な少子高齢化時代の到来で、外国人労働者に頼らざる得なくなる。摩擦も起きるだろうが、プラスも計り知れない。共生の知恵を津軽の鬼伝説から学び取りたい。

河北春秋 河北新報 2009年1月25日

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「運動しない子」楽しく体を動かせる遊び・・・  河北春秋 八葉蓮華

 今年の大学入試センター試験。国語に「かんけりの政治学」という文章が出ていた。問題文の後にわざわざ「注」があって「なお、かんけり(缶蹴り)は…」とこの遊びの長い説明

 そうか、今の受験生の世代は缶蹴りなんて知らないんだ。鬼ごっこ、馬跳び、缶蹴り、石蹴り。放課後の校庭や友達の家の庭で、そんな遊びに興じたのはせいぜい受験生の親の世代あたりまでか

 運動能力の基本を身につける効果がこの種の遊びにはある。就学前から小学校低学年の子は、暗くなるまで外を駆け回って自然に体を動かす習慣を手にしたのだった。缶蹴りは外遊びの象徴だった

 文科省が先日まとめた小中学生の全国体力テスト。1週間の総運動時間が足りない子が多いことが分かった。運動する子としない子の二極化の傾向が出ているという。学力との相関関係も指摘された

 運動時間の違いは、運動部に所属しているか否かにもよる。「体力的に運動部は厳しすぎる」という子もいるだろう。それぞれに合わせて、楽しく体を動かせる場をつくってやれないだろうか

 冒頭の入試問題。文中に「かんけりは子どもたちに好まれている」とあるが、注で「この文章は1984年に発表」とのお断り。国の調査ではこの時代が最も子供に体力があったという。怖るべし、缶蹴り。

河北春秋 河北新報 2009年1月24日

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「公邸住まい」いつまであるじでいられるか・・・  河北春秋 八葉蓮華

 築80年、改修済み。鉄筋4階建て、延べ床面積7000平方メートル。職住近接。茶室を完備し、環境にやさしい家庭用燃料電池も取り付け―。19日に麻生首相が引っ越した公邸を住宅情報誌風に言うと、こうなる

 「衆院選が終わってから入居する」として、私邸から官邸に通勤していた。連日のバー通いもあり「本当は私生活を束縛されるのが嫌なのでは」と、いぶかる向きもあった

 選挙を先送りした以上、公邸住まいを避ける理由はなくなった。日録を読む限り、ご帰館は私邸住まいのころより若干、早まった印象。余計なお世話だが、健康にもよろしいのでは

 現公邸は田中義一首相時代の1929年に完成した旧官邸を大改修した。アールデコ調。正面玄関には「二・二六事件」の弾痕が残る。狭い廊下は、報道各社の記者であふれ返っていた

 血なまぐさい事件が相次いだだけに、幽霊伝説も。羽田孜元首相の綏子(やすこ)夫人は著書『首相公邸』で、宮司を呼んでお清めをしてもらい、塩を盛ったと書いている

 さて麻生さん、いつまであるじでいられるか。羽田内閣は予算管理内閣として戦後2番目の短命(在任64日)に終わった。綏子さんはそれを見越して、家具はレンタルでそろえたとか。やがて入居するであろう麻生夫人千賀子さんの「読み」も気になる。

河北春秋 河北新報 2009年1月23日

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努力と才能で人生を豊かに切り開くことが可能な社会・・・  河北春秋 八葉蓮華

 米国の新大統領に就任したオバマさんは母子家庭の出だ。経済的に裕福な家庭ではないし、名門の家柄でもない。それでも授業料が非常に高い名門私立高から私大に進んだ

 さらにコロンビア大学からハーバード大学を経て弁護士となる。政府や教育機関の奨学金を得ての勉学だった。貧しくても優秀な学生ならば全面的に支援する仕組みが、米国にはきちんとある

  「アメリカの教育の一つの結実を見せた大きな出来事」。新大統領について東京外語大教授の荒このみさんが「世界」2月号に書いている。努力と才能で人生を豊かに切り開くことが可能な米社会に希望を見る、と

 つまりフェアな社会だということだ。「米国という国がなければ世界は息苦しい」と述べたのは司馬遼太郎さんだが、あっけらかんとした明るさと伸びやかな自由の土台にあるのも、公正さに違いない

  ホワイトハウスの大統領執務室は、丸い形をしている。初代ワシントンの「誰とでも等距離で語り合う」という発想から生まれたという。執務室は民主主義や公正な社会を目指す象徴の一つ

 就任演説でオバマさんは「新たな責任の時代」を告げた。世界の貧困や差別、不正にどう立ち向かうのか期待しつつ見守ろう。米国という巨大な船の操舵(そうだ)、平穏な航海というわけにはいかないが。

河北春秋 河北新報 2009年1月22日

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「良心と自由な判断」数がすべてなら論戦など無意味・・・  河北春秋 八葉蓮華

 孔子が弟子を連れて泰山のふもとを通り掛かった。墓の前で女が泣いている。訳を尋ねると、しゅうと、夫に加え息子も虎に食い殺されたという

 「なぜ、ここを離れない」と問い返すと、女は「むごい政治がないから」と答えた。これを聞いた孔子は「苛政(かせい)は虎よりも猛(たけ)し」と弟子を諭した(礼記(らいき))

 ここで言う苛政とは、重税の取り立てのこと。自然界はときに人に牙をむく。そこは人知が及ばない世界だから、あきらめもつく。だが、民草の生活に犠牲を強いる悪政はそれ以上の生き地獄だ。孔子はそう言いたかった

 2009年度税制改正法案の付則に11年度からの消費増税を明記する政府方針をめぐって、永田町が揺れている。「すずめの涙の定額給付金と引き換えの増税」と苛政を糾弾する野党。与党にも反対、慎重論が根強い

 増税は社会保障費を安定的に賄うのが狙いという。善政か苛政か―。真剣な議論を聞きたいところだが、政府方針に異を唱える与党議員を「造反分子」呼ばわりするのはどうか

 提案がある。採決に当たって党議拘束を外してみてはどうか。数がすべてなら論戦など無意味。議員の資質も見えない。18世紀の英国の政治家エドマンド・バークの言葉。「議員は良心と自由な判断によってのみ全国民の一般的利害を代表する」

河北春秋 河北新報 2009年1月21日

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「地デジ」米国では準備は万全ではないと判断したらしい・・・  河北春秋 八葉蓮華

 「総天然色」の本放送が日本で始まったのは1960年。でもカラーテレビは高価で、普及率が50%を超えるまで10年以上かかった

 その間、白黒テレビでカラー番組を見ると画面の隅に「カラー」と表示された。買い替えてもらえない家の子どもたちは不機嫌になったり、本当はどんな美しさなんだろうと想像し合ったり

 「アナログ」。今月からNHKに続いて民放の地上波番組も画面右上にそう表示されるようになった。しかし、60年代に子どもたちを引きつけたカラー化ほどの魅力が、地上デジタルにあるとは思えない

 2011年7月にアナログを打ち切って地デジに全面移行するというのが政府の計画。受信機の普及率を去年までで50%超えと当て込んでいたが、北京五輪効果もいまひとつ。47%にとどまった

 米国は来月17日にアナログを全部停止する予定だった。ところが先日、オバマさんの政権移行チームが議会に延期を要請したという。一般家庭でのデジタル変換器の購入も含めて、準備は万全ではないと判断したらしい

 NHKが13年ぶりに赤字の新年度予算を組むなど、放送各社は地デジ投資にあえぐ。家電業界がもうかって非正規の人たちをどんどん正社員にしてきたという話も、あまり聞かない。地デジ化の意味って、何でしたっけ?

河北春秋 河北新報 2009年1月20日

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「HACHI 約束の犬」ハチは焼き鳥などを目当てに駅へ通っていたらしい・・・  河北春秋 八葉蓮華

 青森県鯵ケ沢町の焼きイカ店で飼われている、不細工でかわいい「ブサかわ犬」の「わさお」が人気だとか。秋田犬らしいが、毛むくじゃらの顔からみて、雑種なのだろう

 秋田犬は本来、愛らしい顔立ちで、立った耳と巻いたしっぽが特徴。主人にとても忠実な性格で知られる。その代表といえば、東京・渋谷駅前の銅像になった忠犬ハチ公

 飼い主の大学教授が死んだ後も、改札口で帰りを毎日待ち続けたとされる。約20年前に『ハチ公物語』として映画化されたが、今度はハリウッドでリメークされた。『HACHI 約束の犬』の題で、日本では今年8月公開予定だ

 この犬は海外でも人気が高く、「奇跡の人」ヘレン・ケラーが飼っていたのは有名な話。保護・繁殖・普及に努める秋田犬保存会(大館市)には、米国や台湾にも支部がある。映画で秋田犬の魅力がさらに世界へ広がるかもしれない

 実のところ、ハチは焼き鳥などを目当てに駅へ通っていたらしい。いくら飼い主を慕っていても、やはりそこは犬、恩より餌。忠犬であってほしいと、周囲が仕立てた美談なのだろう

 不景気で気持ちが沈みがちな昨今。浮世離れした感動物語が欲しくなる。映画配給会社の術中にはまるのは癪(しゃく)ではあるが、まあ、ハンカチ片手に映画館へ泣きに行こうか。

河北春秋 河北新報 2009年1月19日

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たすきだけではなく心もつなぐ競技、仲間がつないできた重みを感じながら・・・  河北春秋 八葉蓮華

 駅伝は、平たく言えば、長距離をたすきでつないで争う団体戦というだけの競技だ。だが、いったんテレビで中継を見始めると、最後まで見入ってしまうほど引きつけられる

 最初から飛ばし過ぎたり力んだりして自滅していく選手がいれば、持っている力を思い切り爆発させる選手もいる。正月の箱根大学駅伝で東洋大を初の総合優勝に導いた柏原竜二選手(福島・いわき総合高出)などは後者の好例だろう

 アンカーを除けば、走る選手の先には、たすきを待つ仲間の走者がいる。少しでも良い条件でつなぎたいと思うのが人情だ。アンカーはアンカーで、つないできた重みを感じながら、ただ、ひたすらゴールに向かう

 凡走になっても、好走になっても、結果にはそんな思いが詰まっている。駅伝が、たすきだけではなく心もつなぐ競技といわれるゆえんはここにある

 派遣契約の打ち切りなどで仕事や住まいを失った人たちを支援する東京の「年越し派遣村」には、大勢のボランティアが集まった。「人ごとではない。力になりたい」。そんな思いでつながった。駅伝の心を思わせる

 全国都道府県対抗駅伝が、11日の女子に続いて、きょう18日には男子が行われる。たすきの向こうに、今の世の中に必要なものをあらためて確認できるかもしれない。

河北春秋 河北新報 2009年1月18日

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それぞれの道をたゆまず歩んで・・・  河北春秋 八葉蓮華

 写真集「筑豊のこどもたち」の撮影で精力的な取材を終えた土門拳は、脳出血を起こしてしまう。50歳の時だ。後遺症で右半身の自由がきかない。カメラが持てない

 以後、三脚を使う古寺の撮影に移行するのはこのためだが、意気は衰えない。「日本民族の怒り、悲しみ、喜び、大きくいえば民族の運命にかかわる接点を追求する点で、ぼくには同じこと」と書く(『風貌・私の美学』講談社文芸文庫)

 「現場の目撃者として火柱の立つような告発なり、発言なりを行いたい」。そんな言葉も残る。作品の1枚1枚に写真家の煮えたぎるような思いが、対象への深い愛情とともにある

 酒田市の土門拳記念館は作品約7万点を収蔵し、入れ替え展示する。行くたびに新たな感動に出合うミュージアムだ。きょう、贈呈式が行われる第58回河北文化賞に選ばれた

 地域医療に長く貢献している石巻市寄磯診療所長の富永忠弘医師、糖鎖工学の権威である遠藤正彦弘前大学長、数多くの後進を育成している陶芸家で宮城県芸術協会顧問の高倉健さんの3人も同じく

 いずれも土門拳の言い方を借りれば「火柱の立つような熱意」を内に秘めて、それぞれの道をたゆまず歩んで来られたに違いない。同じ地域に住む者として、お祝いの前にお礼を言わなくてはなるまい。

河北春秋 河北新報 2009年1月17日

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読書は習慣、安上がりだし・・・  河北春秋 八葉蓮華

 辛口の社会批評で定評のある漫画家の黒鉄ヒロシさんが最近、不況時のライフスタイルについてユニークな見解を披露している。「ひたすら、読書をして過ごせばいいんです」

 内需拡大のためにはモノを買ったり、食べたり、旅行したりした方が望ましい。でも、やっぱり先立つものが…となる。その点、読書は安上がりだし、図書館で借りる手だってある

 年末年始、何かひもといてみましたか。今年は岩波新書が創刊70年、講談社も創業100周年という。「活字の力」「本が読みたい」と各社の宣伝文句にも力が入る

 だが、出版界を取り巻く情勢は厳しい。出版科学研究所の調べによると、昨年1―11月の出版物販売額は前年同期比3.4%減。通年での4年連続前年割れが確実という。老舗雑誌の休刊も相次いだ

 若者の活字離れが指摘されて久しい。一方で小中学校での「朝の読書運動」は昨年20周年を迎え、実施校は2万6000校に上る。子どもを本好きにしたかったら、読み聞かせが有効なことも知られている。読書は習慣

 「韋(い)編三絶」という四字熟語がある。孔子が「易経」を読んだ際、とじひもが3度も切れるほど熟読したのが由来。丑(うし)年にちなめば「汗牛充棟」も。こちらは蔵書が多いことの例えだ。今年は黒鉄流処世術に倣ってみますか。

河北春秋 河北新報 2009年1月16日

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経済の好転までしばらく我慢する時・・・  河北春秋 八葉蓮華

 トヨタ自動車の創業者は豊田喜一郎。姓は「とよだ」と読む。創業当初に作った車は「トヨダ号」であり、工場も「トヨダ自動車工場」。点がなくなって「トヨタ」に変わったのは70年ほど前

 車に付けるマークを公募すると、一番よさそうなのが、片仮名で「トヨタ」となっていた。応募者のミスだが、すっきりしたデザインで字画もいいので1等賞。並の会社なら社長に遠慮しそうなものを

 そのまま商標にも社章にも取り入れたという。このこだわりのなさ、しなやかさを物語る逸話は社風の一端だろう。トヨタだけではない。元気で創造的な会社の草創期にはこの種の活気ある話が残る

 デトロイトで開かれている北米国際自動車ショー。トヨタとホンダのハイブリッド車が火花を散らしたと本紙経済面の記事にあった。新型プリウスには太陽光発電による室内換気装置が付いた

 先端技術の開発スピードは感動的だ。ガソリンに代わる新たな動力源として、完全に取って代わるのは困難でも、太陽光を最大限に活用する時代は来る。展示車はその先駆けか

 自動車産業は今、もろに逆風を受けている。持ち前のしなやかさで技術開発を怠らずに経済の好転までしばらく我慢する時なのだろう。そうやって日本の自動車会社は幾つも危機を乗り越えてきた。

河北春秋 河北新報 2009年1月15日

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焦れば焦るほど発言はぶれ、政策実行のスピードも鈍る・・・  河北春秋 八葉蓮華

 何がつらいったって、身内に離反されることぐらいショックなことはない。楚王(そおう)の項羽も味方が寝返ったと思い込み、戦意がなえた

 漢軍と戦うも包囲され、「兵少なく食尽く」状態。夜、窮地にあってなぜか楚の歌ばかりが聞こえてきた。自国の歌だから勇気づけられそうなものだが、項羽は「楚の民が降参して敵方についた」と驚いてしまう

 歌っていたのは実は漢軍の兵士だった。策略に引っ掛かった項羽は落胆し、別れの酒盛りを始めた。有名な「四面楚歌」の由来は、危機にひんしたときの人の心の弱さも教える

 総額2兆円の定額給付金を盛り込んだ2008年度第二次補正予算案がきのう、衆院を通過した。金融危機に端を発し、支持率20%を切った麻生王だが、なになに戦意は十分。強行突破の図である

 自民党の渡辺喜美元行政改革担当相が離党届を出した。こちらも今のところ孤立無援で、閣僚は「影響なし」と無視を決め込む。だが、焦点の給付金問題では身内の自民、公明支持者からも疑問符が付き始めた。四面どころか八方がふさがる

 「選挙の顔」から「景気の麻生」に衣替えしたのに、どちらの看板も日に日に色あせていく。焦れば焦るほど発言はぶれ、政策実行のスピードも鈍る。「解散を」。永田町を囲んで国民がそう歌っている。

河北春秋 河北新報 2009年1月14日

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「国内農業の保護・育成」日本の自給力の低さを際立たせて・・・  河北春秋 八葉蓮華

 日本と同じ感覚で、欧米の人に「お国の食料自給率は何%ですか」と聞いたら、けげんな顔をされるかもしれない。主食用の穀物自給率はあっても、あらゆる食材を対象にした供給熱量ベースのそれはないからだ

 そう、カロリー自給率で国内農業の生産力を測る概念はわが国独自のものだ。米と仏は120%台、英でも70%などと、よく目にする先進各国の数字は農水省が国連機関の統計を基に勝手に推計している

 よその国の率まで、わざわざはじき出すのはなぜか。もちろん、日本の自給力の低さを際立たせて強い関心を持ってもらうためだ

 カロリー自給率が誕生したのは、そう古いことではない。初お目見えしたのは1988年度に出た前年度の食料需給表だ。それまでは生産額ベース。コメをはじめ農産物の市場開放圧力が強まっていたころだ

 国内農業の保護・育成を訴える広告塔の役割を期待された。必要は発明の母である。だが、登場時の50%が今は40%となれば、いまだに目的を達し得ないどころか、むしろ後退した悲しい発明品だ

 同じ時期に生まれた若者たちはきのう、成人を迎えた。独り立ちした同期たちを尻目に孤軍奮闘が続く。でも「彼」が本当に望むのは耳目を集めることより、忘れ去られることなのでは。それはいつになるのやら。

河北春秋 河北新報 2009年1月13日

八葉蓮華 hachiyorenge

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「安心して住めない」医師はなぜ辺地を嫌うのか・・・  河北春秋 八葉蓮華

 「小学校は絶対に守る。統廃合なんかやったら、集落は確実に消える」。かつて支局時代を過ごした青森県下北半島の、ある首長の口癖だった。地域と教育。その密接なかかわりを教えてもらった

 「安心して住めない」「ここから出てけってことか」。岩手県で今、こんな声が上がっている。県医療局が1病院と5地域診療センターの無床化を盛り込んだ新経営計画案の評判は良くない

 9日には地元説明会の第一弾が一関市花泉で行われた。医療局は医師不足と138億円(2007年度決算)に上る累積赤字の窮状を訴え、新年度からの計画実施に向けて理解を求めた

 何より常勤医の足りなさは深刻だ。07年度までの4年間で定年を除く退職者が140人。現場は残された者同士でのやりくりを強いられ、宿直を挟むと三十数時間の激務もざらにあるという

 医師はなぜ辺地を嫌うのか。開業医の知人が言うには「最新の医療情報に基づいて最新の施設で診察したいんだ。訴えられたら大変だよ。もう一つは子どもの教育。奥さんが結構うるさいからね」

 全国の大学は医学生の地元定着を図ろうと奨学金制度などを導入。岩手医大も県内公立病院への9年間勤務を条件に授業料免除する地域特別枠を持つ。少しでも辺地医療を守る薬になればいいが…。

河北春秋 河北新報 2009年1月12日

八葉蓮華 hachiyorenge

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ダーウィン生誕200年 生物は自然選択(淘汰により進化する ・・・  河北春秋 八葉蓮華

 「(公表は)殺人を告白するようなもの」。ダーウィンは友人あての手紙に記した。生物は自然選択(淘汰(とうた))により進化する―。発想から20年以上、ダーウィンは進化論を胸にしまい続けた

 人も他の動物と同じ祖先を持つという理論はキリスト教の教えに背く。当時は衝撃的すぎた。現在でさえ米国では公立学校の授業で進化論に触れぬ州がある。慎重になるのは当然だ

 大学で聖職者を目指したものの、ダーウィンの心をとらえたのは博物学。卒業後、英海軍の測量船ビーグル号で5年間、南半球を回る。殊にガラパゴス諸島での多くの発見が自然選択説を導いた

 同説を詳述する「種の起源」誕生には逸話がある。若き研究者ウォレスから突然、同じ説を唱える論文の草稿が届く。ダーウィンは驚き、先を越されまいと焦った。ウォレスと同時に論文を発表。翌年、20年の研究成果を急いで著書にまとめた

 今年はダーウィン生誕200年。種の起源刊行から150年に当たる。生物学にとっては特別な年だ。ダーウィンの著作の再出版や記念展、シンポジウムなどが相次ぐ

 ゲノム(生物1個体の全遺伝情報)を解析し進化の過程を探れるようになった今も、自然選択は生物学の基本理念。ダーウィンの真実を追う真摯(しんし)な姿勢も、時を超え人々を勇気づける。

河北春秋 2009年1月11日 河北新報

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クローン家畜 食用に供する時代・・・  河北春秋 八葉蓮華

 山形県米沢市の名物料理の「とろべこ汁」を食べてみたいと思いながら果たせないでいる。10年ほど前に商工会議所のメンバーが創案した比較的新しいメニュー

 サトイモや玉こんなどを煮て塩味で仕立て、かたくり粉でとろみをつける。2時間ほど煮込んで味付けした牛のすね肉を載せて出来上がり。市内の幾つかの店で食べられるという(要予約の店が多い)

 使う牛肉が地元のブランド牛米沢牛だと聞けばますます食指が動く。この新作料理、かつて天童市のイベント「平成鍋合戦」で優勝した経歴も。それにしても和牛はなぜあんなにおいしいのだろう

和牛にはサシと呼ばれるきめ細かな脂肪が入る遺伝子がある。その脂肪の香りがいいし、不飽和脂肪酸が多く、さらりとした舌触りがある。育て方だって乳牛とは違う。飼料も違うそうだ。おいしいわけだ

 死んだ飛騨牛の細胞を使ってクローン牛が誕生したというニュースを読んだ。一方、食品の安全性を検討中の国の委員会が、体細胞クローン家畜の安全性を認める方針だという。いずれ食用に供する時代になる?

名牛の肉も安価にはなろうが、違和感は否めない。幕末の歌人橘曙覧(たちばなあけみ)に<たのしみはまれに魚烹(に)て児等(こら)皆がうましうましといひて食ふ時>。和牛もたまのぜいたくで食べるから、うまいのでは。

河北春秋 河北新報 2009年1月10日

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貧困 社会自身の弱体化の証し・・・  河北春秋 八葉蓮華

 「切る」という言葉が紙面をにぎわす。派遣契約切りが問題になったと思ったら、東北の自治体で生活保護の不適切な打ち切りが相次いでいた

 いずれも、力ある者が弱者を切り捨てる構図。保護の辞退届提出を役所職員に強要されたと証言する人もいる。これなどは切り伏せ同然。暗然たる気分になる

  「おにぎりが食べたい」。そんな日記を残して2007年夏、北九州市の男性=当時(52)=が孤独死した。日記には辞退届を書かされたとの記述が。打ち切りに加え、申請さえ拒否して窓口で追い返す「水際作戦」も横行している

 日比谷公園に設置された「年越し派遣村」。生活保護を申請する人の長い列ができた。だが、絶望のふちに沈む失業者に向かって、坂本哲志総務政務官は「本当に働こうとしている人か」と、つぶてを投げつけた

  「働け」「甘えるな」。受給者には、冷たい視線が突き刺さる。自己責任論というもっともらしい理屈が追い打ちをかける。派遣村の村長を務めた湯浅誠さんは『反貧困』(岩波新書)で、それを無益な「底辺への競争」と呼んだ

 生活保護の国庫負担金が09年度、初めて2兆円を突破しそうだ。とかく話題の定額給付金と同額なのは何かの因縁か。貧困。それは「社会自身の弱体化の証し」と湯浅さんは書いている。

河北春秋 河北新報 2009年1月9日

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「みんなニコニコ」庶民の本当の窮状が分かるすべもなく・・・  河北春秋 八葉蓮華

 「全閣僚、国会議員がみんなニコニコ受け取ったらいい。私は喜んで受け取ってすぐ消費に回したい」。資産家で知られる鳩山邦夫総務相が言っていた。あれれ?

 高額所得者は辞退すべきだと主張していた麻生首相も方針を変え、迷走が続く定額給付金問題。国会では野党が「雇用対策に使うべきだ」と廃止を迫る一方、与党は「家計への緊急支援だ」と譲らない

 ここでちょっと思い出したいことがある。総額2兆円に上る定額給付金の出所が特別会計の剰余金、いわゆる埋蔵金であることだ。国の省庁が使い切れなかったお金。取りすぎた税金のようなものだ

 年末調整の還付金にそっくり。論戦の陰に隠れてしまったが、金の流れを見ると、そんな見方もできよう。もちろん、だからと言って給付金は法案通り配るべきだと小欄が主張しているわけではない

 以上を頭の隅に置いた上で、「やはり私はもらいたい」という人がいてもよし。「いいえ、困窮している人たちの支援策にまとめて2兆円を使って」と願う人がいてもそれはよし

 と書きながら金満家の閣僚が「みんなニコニコ」と言う姿を思い浮かべると気持ちは複雑になる。爪(つめ)に火をともすようにお金を節約した経験など、この人たちにはあるはずもなく、庶民の本当の窮状が分かるすべもなく…。

河北春秋 河北新報 2009年1月8日

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