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2009年3月

コメを作る田んぼがたくさんあるのに「食料自給率」さまざまな利害が衝突・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 国連推計の世界の人口(2007年現在)は約66億7000万人。10億を超える中国やインドはもちろん、インドネシアやパキスタン、バングラデシュ、日本など、1億以上の人口大国はアジアに多い

 国の歴史や発展度合いなど、さまざまな要素が絡み合ってのことではあるが、アジアの人口の多さには主食としてのコメが関係している

 1粒の種もみが発芽すると、平均18本の茎に分かれ、穂には約80粒のもみが実る。つまり、1粒のコメは1000倍以上に化ける。国内で見た10アール当たりの収量はコメが小麦のざっと1.3倍

 加えてビタミン類も豊富だ。主食がコメの場合、小麦ほどには畜産物摂取を必要としない。だからこそ、アジアの国々がコメ以外には野菜とわずかな魚、家きん類の消費で自足できたという

 そのコメを作る田んぼが国内にはたくさんあるのに、3分の1以上が生産調整(減反)の対象になっている。「減反はもう限界」と言われながら、見直しという話になるとさまざまな利害が衝突し、一筋縄ではいかない

 「国民が毎食、ごはんをもう一口(7.3グラム、26キロカロリー)食べ、その分、肉類や油類を減らすと、食料自給率が1%アップする」と農林水産省。コメどころの人間としては、コメの本来の力を呼び戻せない現状が何とも歯がゆい。   

河北春秋 河北新報 2009年3月30日

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古酒は小さなブーム、各地の酒造会社も古酒を売り出している・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 例の大臣のもうろう会見以来、左党は肩身の狭い思いをさせられている。小欄も努めて酒の話は避けてきたが、先日、ちょっとおいしい体験をしたのでその話を

 古酒である。思い立って自宅の大掃除をしているうちに、納戸の隅に、新聞紙でくるんだ一升瓶を見つけた。だいぶ前にしまい込んで忘れてしまった酒だ。ラベルの製造年月を見ると3年近く前

 そんな古い酒が飲めるわけがない、と考えるのは早計だ。清酒に賞味期限の表示義務がないのは、品質が安定しているため。恐る恐る味見をしてみるとこれが少しトロリとして実においしい

 1年以上保存した酒を古酒、2年なら古古酒、3年で大古酒、5年以上は秘蔵酒。日本酒の業界ではそう呼んでいる。ウイスキーと同様に酒も寝かせれば味わいが増す。実は、古酒は小さなブームだ

 知り合いの酒販店主が言うには「きちんと保存していれば家庭でも古酒が造れます」。未開封の質のいい酒を冷蔵庫の野菜室か冷暗所に新聞紙に包んでおく。誘惑に負けて飲まないように、後は忘れてしまうこと

 むろん各地の酒造会社も古酒を売り出している。蔵人がしっかり低温管理して保管したこちらはプロの酒。当たり外れはない。南から花便りが次々に届く。来年の花見酒用に酒を寝かし込むのはどうだろう。 

河北春秋 河北新報 2009年3月29日

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4年に1度の政治決戦、続投の可否は健康次第・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 「知事就任後3年で5キロ体重が増えた」。宮城県の村井嘉浩知事が全国知事会の広報誌3月号で嘆いている。地震対策などと並んで「メタボ対策」が喫緊の課題だそうな

 麻生首相は最近、激やせを指摘される。健康不安説がついて回るのは民主党の小沢代表。写真で見る限り、北朝鮮の金正日総書記のやつれぶりは尋常ではない

 政治の世界では「健康問題と人事はうそをついても可」といわれる。有名なのは自民党副総裁だった大野伴睦が1964年春、脳出血で倒れたときの「健康偽装」だ

 総裁選をめぐり、党内抗争真っただ中。派閥の切り崩しを恐れた大野の番記者、渡辺恒雄氏(現読売新聞グループ本社会長)は秘書と一計を案じた。俳人でもあった大野の句を毎朝、披露した

 本当の病状は言葉が発せられないほど重篤だった。<薬飲み注射されつつ花見かな>。実際には別の秘書が句をひねった。大野は2カ月後に息を引き取ったが、派閥の結束は保たれたという(渡辺氏著『私の履歴書』日本経済新聞社)

 村井さんはルームランナーを購入したとか。知事選が近い。麻生さんも朝のウオーキングで鍛える。こちらは自らの手で総選挙に打って出たいところ。4年に1度の政治決戦。続投の可否は健康次第という側面も。熱い前哨戦が始まっている。

河北春秋 河北新報 2009年3月28日

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人気がない診療科の復権、医者になるルートの複線化・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 「私は医師は文系の職業だと思うことが多い」。そんな文章に出くわして少々驚いた。「社会を知り、人の心が読めなければ優れた医療は提供できない」からだという

 書いたのは内科医の野田一成さん。近著『医者の言い分』(中経出版)で医師養成の現状を憂えている。この人、法学部を卒業してNHKの記者を6年半務めて、医学部に入った変わった経歴

 もっとも医学部3年生からのスタートだった。大卒者対象の学士入学制度を使ったためだ。野田さんは「医学部は高卒と学士入学の比率を半々にしたら」と主張する。確かに多彩な経歴の医師がいていい

 この種の反省は多くの医学関係者も抱いている。それ故、例えば東京都は他学部を卒業後に医学を学ぶメディカルスクール制度を構想中。幾つかの病院団体なども先ごろ、導入を促す報告書をまとめた

 小欄もかつてある教授の嘆きを耳にした。「曖昧(あいまい)な動機で医学部に来る学生が増えている。医師の使命をじっくり考えて欲しい」。一部の診療科に医師が偏り始めた原因の一つになっている

 厚労省が診療科ごとの医師数に枠をはめる仕組みを検討しているという。それもいいが、医者になるルートの複線化を図ることもより効果がありそうだ。人気がない診療科の復権につながる可能性があるからだ。

河北春秋 河北新報 2009年3月27日

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民衆・国民の側に立った政権「運命の女神」好機は2度ない・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 涙の訳は「励ましの言葉に胸が詰まった」からだという。「剛腕」とか「壊し屋」とか評されてきたのに。不覚の涙は窮地を物語る

 民主党の小沢代表の続投会見を聞いていて、1994年の「国民福祉税」騒動を思い出した。消費税を3%から7%に上げる案。小沢さんと当時の大蔵官僚が極秘裏にまとめ、細川首相が電撃発表した

 新生党(小沢党首)以外の連立与党すべてが反発、翌日白紙になった。舞台裏で強権を操る。小沢さんの政界でのイメージはそんなところ

 小沢さんの公設秘書が起訴された西松建設巨額献金事件。オモテは政治団体を通じた献金だが、ウラは企業丸抱えだった。「企業献金とは知らなかった」と小沢さんは言う。そうだとしても、そこで幅を利かせていたのも裏とか闇の文化とは

 裁判で小沢さん側は潔白を主張するだろう。当然の権利。一方で「自公政権を覆し、国民の側に立った政権を実現する。それが最後の仕事」と代表続投の理由を説明した

 事件前、政権奪取は視野に入っていた。「運命の女神は前髪があっても後ろは禿(は)げている」とイタリアの歴史家マキャベリ。小沢さんも好機は2度ないと思い詰めている。マキャベリが活躍したのは16世紀前半。当時と今の違い。それはリーダーが民衆に監視されていることだ。

河北春秋 河北新報 2009年3月26日

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チーム一丸で得た連続世界一「WBC」プロ野球の開幕間近・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 野球が好きで好きでたまらなかった正岡子規に<今やかの三つのベースに人満ちてそぞろに胸のうちさわぐかな>。昨日は気もそぞろ、胸騒がせてテレビに見入った人が多かったに違いない

 野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)決勝。手に汗握る展開だった。時に天を仰ぎ、時にひざを打った。リードした日本が容易には追加点が取れずに延長へ。決勝にふさわしい死闘

 不調に苦しんだイチロー選手が、最後は決めてくれた。何度見てもいい。繰り返し放映される優勝の瞬間、ジャパンの戦いぶり。チーム一丸で得た連続世界一は、鬱々(うつうつ)とした日本を元気づけよう

 日本野球は幾分かの揶揄(やゆ)を込めて「スモールベースボール」と評された。バント、盗塁など細かなプレーを絡ませた野球だからだ。しかし前回優勝で評価は一変。日本文化と同じく、スモールは誇りだ

 キューバ、アメリカ、韓国戦。緻密(ちみつ)で洗練された野球の魅力が光った。<ベースボールは見れど飽かぬかも>と歌った子規のように、毎回、野球というスポーツの面白さに浸った

 期待通りの連覇を果たした重圧を思いつつ、東北のファンとしては新たな期待も。岩隈久志、田中将大の二投手が東北楽天にいるからだ。2人を擁する楽天の快進撃に夢が膨らむ。プロ野球の開幕間近。

河北春秋 河北新報 2009年3月25日

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「どさ」「ゆさ」銭湯すたれば人情もすたる・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 「どさ」「ゆさ」。最も有名な津軽弁の会話だ。「どごさ行ぐの」「湯さ行ぐどご」の省略形。寒さが厳しい青森県では、銭湯が庶民の憩いの場になっている

 2006年度の総務省のデータによると、青森は人口10万人当たりの公衆浴場数が24.5軒と全国トップ。昔ながらの銭湯は重油高騰にもめげず、80軒近くが頑張っている

 日曜日の午後、青森市内の温泉銭湯へ。番台のおばあちゃんに400円を払う。早々に体を洗い、湯船にドブン。さらりとしたお湯の感じがいい。「んだきゃ」。常連さんが交わす津軽弁で、心も温まってくる

 「銭湯すたれば人情もすたる」と、詩人の田村隆一さんは詩を書いた。銭湯は子どもに集団生活のマナーを教える学校だと説く。「タオルのしぼり方、体を洗う順序など、基本的ルールは誰が教えるのか。われは、わがルーツをもとめて銭湯へ」と賛歌をつづる

 湯船からお湯が流れるのを見て、物理学の法則を発見したのは古代ギリシャのアルキメデス。ノーベル物理学賞に輝いた益川敏英さんは入浴中に、クォークの新しいモデルがひらめいたという

 自宅の狭い風呂でさえ、この効用。広々とした銭湯ならもっとリラックスして、仕事に疲れたお父さんも、いいアイデアが浮かぶかも。親子での銭湯通い、いかがですか。

河北春秋 河北新報 2009年3月24日

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「法廷画」反省しているように見えるし、そうでないようにも見える・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 秋田市在住の似顔絵師、とらまるさん(43)は、法廷画も描く。秋田県藤里町の連続児童殺害事件の公判では、畠山鈴香被告(36)のイラストが本紙に何度も登場している

 一審初公判では、被告のうつろな表情が衝撃的だった。判決の際は、被害者の遺族に土下座する様子に驚かされた。控訴審初公判では、全身を震わせる姿に思わず首をひねった

 法廷内では、被告の写真撮影は許されない。表情を視覚的に伝える方法は絵しかないが、実は傍聴席から、被告の後ろ姿しか見えないことが多い。真正面から顔を見ることができるのは、被告が入廷して着席するまでのわずか10秒間

 法廷に短時間とどまり、さっと大体の線を引く。上着の下に何を着ているのか、ヘアスタイルなどを記憶する。あとは場所を移して素早く色付けして一時間ほどで絵を仕上げる

 幾度となくこうした作業を続けてきたとらまるさん。被告について「反省しているように見えるし、そうでないようにも見える。どっちなのか分かりません」と語る

 長女と近所の男児を殺(あや)めた事件の控訴審判決が25日に迫った。一審判決は無期懲役だったが、検察側は死刑を、弁護側は有期の懲役刑を求める。仙台高裁秋田支部での言い渡し。とらまるさんが被告の表情を描くのは、恐らく最後となる。 

河北春秋 河北新報 2009年3月23日

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「介護の心」介(たす)ける、護(まも)る、安心して命をつなげられる・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 今では誰でも口にする「介護」という言葉は東京・墨田区が発祥の地だ。両国国技館近くに本社がある介護用品メーカー「フットマーク」の磯部成文社長が考案し、1984年に商標登録した

 大人用おむつの開発に従事していた磯部社長。ご本人のブログによると「介(たす)ける」と「護(まも)る」が介護の心だという。下町の風情が残る墨田区。本来は、お年寄りにとって住みやすい場所だったはずだ

 10人の命が奪われた群馬県渋川市の老人施設「たまゆら」の火災。このうち5人が、墨田区の紹介で入居したとみられている。生活保護受給者がほとんどと聞いて、胸がつぶれる

 当直職員は1人だけ、スプリンクラーもなし、県に無届けでの運営。ずさんな実態が明らかになる。安寧であるはずのついのすみかに「介」も「護」も施されてはいなかった

 同区の紹介で他県の養護老人ホームなどに入居している高齢者は10県、196人に上る。都内の施設不足を地方に頼る構図。介護の質より量に比重を置けば、人命は軽視される

 末期の水さえ許されず、炎熱地獄の中、息絶えたお年寄りの無念を思う。「安心して命をつなげられるメッセージを出してほしい」。きのう、「反貧困ネットワーク」の湯浅誠事務局長は麻生首相に、こう訴えた。そう、政治は何をしている。

河北春秋 河北新報 2009年3月22日

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日本人はどんぶりもの大好き「新たな名物」白身魚のヅケ丼・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 魚の食べ方、調理の仕方は実に多彩かつ奥が深い。意外性もある。例えば山かけ丼。マグロにトロロイモをかけたものが定番だが、ほかの魚で構わない。おいしいのがタイ

 タイのおろし身を適当な大きさに切り、15分ほどわさび醤油(しょうゆ)につけ込む。すりおろしたトロロに混ぜてどんぶり飯にかけるだけ。簡単なことこの上ない。もみ海苔(のり)とわさびを載せて完成

 このタイの山かけ丼、近刊の『小泉武夫の美味(うま)いもの歳時記』(日経ビジネス人文庫)で知って試してみた。小泉さんは醸造学が専門の東京農業大教授。安くておいしい料理に目がないB級グルメでもある

 同書からもう1つ。食欲がなく、懐が寂しい時のお薦めは、アジのたたき丼。3枚におろした身を細かく切って包丁でたたく。青ジソやショウガを混ぜてさらにたたく。飯に載せて醤油を回しかけて出来上がり

 仙台の新たな名物にしようと、市内のすし店42店が白身魚のヅケ丼の試作に励んでいる。アイナメやヒラメなど旬の魚に、もちろんご飯は県産米。ネタは季節で変わる。デビューは5月

 カツ丼、天丼、親子丼、海鮮丼。日本人はどんぶりもの大好き。ヅケ丼は従来、マグロしかないけれど、タイやアジを持ち出すまでもない。白身魚のヅケ丼、おいしいに違いない。5月が楽しみだ。 

河北春秋 河北新報 2009年3月21日

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衆知を集めて「百花斉放・百家争鳴」自由にものを言わせ・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 1956年、中国共産党が推奨した国民運動がある。「百花斉放・百家争鳴」(双百)。学者でも一般人でも自説を自由に発表し、論争できるとした

 「言う者に罪なし」。毛沢東は一党独裁の国としては異例の度量が広いところを見せた。やがて「共産党が何もかも牛耳る天下になっている」という痛烈な批判さえ上がるようになる

 麻生首相が経済危機克服のための「有識者会合」を招集した。エコノミストや知事、NPO代表などオールジャパンで英知を募るという。麻生政権に批判的なメンバーも居て「日本版双百」の趣である

 構造改革路線を懺悔(ざんげ)する書を著し、話題となった中谷巌・一橋大名誉教授は地方再生策として「廃県置藩」を訴えた。「中央官僚の3分の2は出身地に戻って仕事を」と、なかなかユニーク

 発表時間は1人約10分。83人も呼ぶと、消化不良の感は否めない。だが、テレビに映る麻生さんは国会答弁のときと違って、座談を楽しんでいるように見える

 本家の「双百」は1年で終息、過酷な言論弾圧が行われた。「自由にものを言わせ、後に反撃する」(天児慧著『中華人民共和国史』)狙いがあった。わが国で粛清の嵐が吹くとは考えにくいが、永田町には別の老獪(ろうかい)な人心収攬(しゅうらん)術がある。衆知を集めて「ガス抜き」では困る。

河北春秋 河北新報 2009年3月20日

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利益優先は時に企業倫理の低下を招く。倫理というタガが外れると資本主義は暴走する・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 オバマ大統領はなかなかの名優だ。故意か偶然か、記者会見の途中、ゴホンゴホンとせきをすると「…失礼、怒りでむせてしまった」。記者は笑いを誘われ、人々は怒りに共鳴した

 怒りの対象は保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)。巨額の公的支援を受けながら、幹部が巨額のボーナスを得ていた。400人が1人当たり4000万円、総額160億円

 暮らしを豊かにし、消費者に夢を贈る商品を開発販売して築いた利益なら、誰も文句は言うまい。インチキな金融商品でぬれ手で粟(あわ)の巨利を上げ、今回の世界的不況の元凶ともなった法人である

 米国人は生涯に7回ほど職を変える。よりよい報酬を求めてのことだ。転職が労働市場の活気を生む半面、利益優先は時に企業倫理の低下を招く。倫理というタガが外れると資本主義は暴走する

 日本の終身雇用制が米国では好ましく思われていた―。経営コンサルタントのロシェル・カップさんが『反省しないアメリカ人をあつかう方法』で書いていた。何でも米国流がいいわけではない

 成果主義だ、世界標準だ、と米国流を追いかけた日本企業はどうだろう。賃上げゼロや定昇凍結、一時金減額―などの春闘の回答を見れば、答えはおのずと浮かぶ。オバマさんでなくても怒りにむせそうだ。

河北春秋 河北新報 2009年3月19日

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2016年の五輪招致「いつかお目に掛かりましょう」・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 「東洋の魔女」の快挙が目に焼き付いている。柔道の神永昭夫(仙台市出身)の無念を覚えている。「走る哲学者」アベベの神々しいまでの体躯(たいく)。東京五輪(1964年)が記憶の引き出しにある至福をかみしめる

 市川崑監督の『東京オリンピック』を先日、久しぶりに見た。確か小学校の体育館であった上映会を見たような。英国アカデミー賞で、長編記録映画賞などを受賞した

 競技者の鼓動が聞こえてきそうなクローズアップを多用した。「五輪熱」に沸く街の表情も活写している。自転車のロードレースが行われた八王子。かやぶき屋根の農家が何とものどかだ

 高速道路の建設など、関連経費は9608億円。「より速く、より高く、より強く」。五輪のモットーは焦土から復興を遂げ、高度成長に突進する戦後日本の姿そのものだった

 東京都が2016年の五輪招致に懸命だ。ライバルにはオバマ米大統領の地元シカゴの名なども見え、石原慎太郎知事の負けず嫌いに火がついた。来月にはIOCの視察も控える

 きのう、五輪招致決議が国会で採択された。無論、大盤振る舞いが許される経済状況にはない。だが、ここは官民ともに知恵の出しどころ。東京五輪の閉会式で実況アナはこう言った。「あなたもわたしも、いつかお目に掛かりましょう」

河北春秋 河北新報 2009年3月18日

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「謎のトンネル」水力という自然エネルギーを使った先人の知恵・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 仙台の広瀬川の河畔に廃虚のような謎のトンネルがある。地元の人から小欄に「何の目的で造られたトンネルなんでしょう」と以前、問い合わせがあった。調べたが、分からない

 近刊の雑誌『仙台学』の広瀬川特集を見て氷解。東北工大の松山正将教授が15年ほど前に、詳細な調査を行っていた。大正から昭和初期にかけて水力発電所があり、川から水を引く導水路だったそうだ

 内部は高さ2.8メートル、幅は2.4メートル。取水口は仙台市青葉区の川内追廻地区にある。いったん地上に出て再び地下に潜る。出口は太白区の愛宕山付近のがけ。1.3キロメートルのトンネルだ。工事記録がなく謎も多い

 松山さんは調査当時、学生と活用法を議論した。お勧めは歴史散策道にしたらどうかというアイデア。付近は仙台城跡や瑞鳳殿など歴史スポットとして知られるから、歴史の散歩道にぴったり

 日本の発電は戦後、水力から火力へ大きく軸足を移した。その前は小さな川も余すことなく利用して水力発電を行っていた。このトンネルを利用した発電所はわずか9年の命だったという

 トンネルは近代の産業遺産として貴重な建造物と言えそう。水力という自然エネルギーを使った先人の知恵に学ぶこともできるだろう。まずはトンネルの存在を多くの人に知ってもらいたい。

河北春秋 河北新報 2009年3月17日

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「鬼軍曹」真剣勝負の場、鍛え、支える人たちの存在が不可欠・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 サッカーのJリーグ1部昇格を目指し、ベガルタ仙台の戦いが始まった。15日で2戦目を終え、12月まで計51戦、長丁場のシーズンが続く

 プレーする選手たちのことはもちろん気になるが、それと同じぐらい、高木昭次フィジカルコーチのことも気になる。高木コーチは昨年11月、血管の中の壁が裂ける急性大動脈解離で倒れて入院。手術は5時間にも及んだという

 幸い手術は成功し、無事に退院。元気な姿で現場にも復帰した。驚異的な回復力としか言いようがない。それでも、とても難しい病気だ。これからも、慎重の上にも慎重な体調管理が欠かせない

 この病気は、ストレスが要因の一つになるといわれる。ストレスのない人生などないとは思うが、それにしても、選手の体力を鍛え上げるのは並大抵ではないと想像できる

 高木コーチの別名は「鬼軍曹」だという。きついメニューでしごくだけでは、こういう名前は付かないだろう。そこからは、日ごろ、選手に対してどういう姿勢で向き合っているかが推測される

 サッカーに限らず、現代のスポーツでは、選手を鍛え、支える人たちの存在が不可欠。選手にとって試合が戦いの場であることは言うまでもないが、そこに送り出す側の人たちにとっては、試合前こそが真剣勝負の場になる。

河北春秋 河北新報 2009年3月16日

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国柄が垣間見えるのもWBC「侍ジャパン」地球の裏側に、もう一つのベースボール・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 「キューバ野球が強い理由の一つは『サルサ』にある、とみている」。スポーツライターの鉄矢多美子さんが『熱球伝説』(岩波書店)で、ユニークな野球論を展開している

 ラテン音楽の一種サルサ。鉄矢さんがナショナルチームのバスに同乗し、球場に向かったときのこと。選手は両手を挙げ、体をくねらせ始めた。一種のウオーミングアップだった

 キューバ選手は涼しげに、こう言う。「捕球も送球もサルサと同じリズム、同じステップさ」。一方、試合前の日本選手はと言えば、押し黙ったまま猛練習。ひたすら禁欲的なのだ

 WBCの2次ラウンド初戦、日本は16日早朝(日本時間)、キューバと対戦する。「侍ジャパン」を標榜(ひょうぼう)するぐらいだから、武士道の薫りが漂う。なるほど、小笠原道大選手のスイングなどは居合の味わいだ

 かつてヤクルトに在籍した大リーガー、ボブ・ホーナーは「地球の裏側に、もう一つのベースボールがあった」と言った。野球を通して、国柄が垣間見えるのもWBCならでは

 さて、連覇を狙う日本である。「日の丸を背負って」と選手も周囲も力が入るが、北京五輪では気負いが選手の体を縛った。サルサのようにとは言うまい。せめて気楽に。路地裏の三角ベースが「解放区」だった元野球少年からのアドバイス。 

河北春秋 河北新報 2009年3月15日

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「老楽力」65歳。から頑張った、突っ走って年を忘れ大業を成就・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 店頭の等身大の人形でおなじみだが、むろん実在の人物だ。世界80カ国以上にチェーン店を展開するケンタッキー・フライド・チキンの創業者、カーネル・サンダース

 「折り返し点を回ってからスパートしてレースをわがものにしたマラソンランナー」。お茶の水女子大名誉教授の外山滋比古さんが著書『老楽力』で彼をこう表現。老人の手本だと絶賛している

 幼くして父を失って手を出す事業もことごとくうまくいかない。何とかやっていたレストランが営業不振に陥ったのは60歳前後のこと。やがて店も処分、借金を払って手元に残ったのは車1台

 65歳。何とここから頑張った。車に寝泊まりしながら、フライドチキンのセールスに励んだ。1000軒もレストランを回った。外山さんは「突っ走って年を忘れ大業を成就させた」と評している

 阪神がリーグ優勝した際にファンが投げ入れたカーネル人形が、大阪・道頓堀川から24年ぶりに引き上げられた。“ダメ虎”の原因は人形の呪(のろ)いだとか。今後は球場に大事に飾る方向という

 カーネルは世界に冠たるチェーン店を築いたアメリカンドリームの英雄だ。終盤の失速がどうもクセのような阪神にとっては、御利益に預かりたい人物だ。プロ野球の開幕まであと3週間。さて、今季はどんな戦い? 

河北春秋 河北新報 2009年3月14日

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「前進できぬ駒はない」若くして名人位を取ったころは“棋界の太陽”とまで呼ばれ・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 酒とギャンブルが大好きで、どう見たって女性に持てそうもないオジさんたちが夢中になっている―。将棋のそんなイメージを最初に覆したのが中原誠さんだった

 若くして名人位を取ったころは“棋界の太陽”とまで呼ばれ、慕われた。ちなみに「ホップ、ステップ、ジャンプ」と中原さんに続いて、棋界の暗い印象を変えたのは谷川浩司さん、続く羽生善治さん

 若い時分の清新な印象に加えて中原さんには春風駘蕩(たいとう)、泰然自若のオーラがあった。ライバルで親友の米長邦雄さんは「やつのことを心配すると損をする」との言い方で、その大物ぶりを表現したことも

 現役引退の報に接して『中原誠実戦集』の口絵にある写真を思い出した。昭和32年、塩釜第二小学校の教室での集合写真だ。黒板に「中原誠君、元気でがんばれ」。丸刈り頭の中原さんがいる

 明日は東京に出て行くからは…といった風情の写真。瞬く間に棋界を席巻した中原さんの活躍は、故郷の友人にとっても夢の実現だった。引退に寂しさを禁じ得ぬ団塊のファンもまた大勢いよう

 桂馬使いの名手と言われる中原さんは「前進できぬ駒はない」が座右の銘。まだ61歳、政界なら「はな垂れ小僧」から「働き盛り」に昇格したばかりだ。将棋指導、普及にまだまだ活躍されんことを。

河北春秋 河北新報 2009年3月13日

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「地域の個性、文化の多様性」最上川沿いに小都市が連なる・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 かつて「60里越街道」と呼ばれた古道の難所を過ぎた辺り。山形自動車道は旧櫛引町付近に差し掛かると、急に視界が開けてくる。「庄内に入った」と実感する瞬間

 置賜、村山、最上、庄内。山形県は最上川沿いに異なる風土、文化を持つ小都市が連なる。庄内が醸し出す開放感は、海に向かってひらかれているから。河村瑞賢が整備した西回り航路で、上方とつながっていた

 アカデミー賞受賞効果だという。映画『おくりびと』のロケ地となった酒田市などに、大勢の観光客が訪れている。雪を頂く鳥海山は今年、ひときわ輝いて見えるはずだ

 「36人衆」。平泉から移住した藤原氏の遺臣が地侍となり、酒田湊を開いた。自治と交流と。「自由都市」の気風が息づいているのは、何も地形のせいだけではあるまい

 文化人類学者の故米山俊直さんは、東北の文化の多様性に深い関心を寄せた。その核心は「小盆地宇宙論」。米山説によれば、酒田もすり鉢状の地形の半分が海である「盆地」に含まれる

 『おくりびと』のテーマである死の作法が外国で称賛されたのは、庄内独特の文化を同時に描写したからだろう。地域の個性は世界の普遍性につながる。1997年、山形県内を旅した米山さんはこんな感想を残している。「日本はまだまだ大丈夫だ」

河北春秋 河北新報 2009年3月12日

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母親と引き裂かれて31年「忘れられない女(ひと)」金元工作員と面会する・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 1978年は前年の横田めぐみさんに続いて拉致事件が相次いだ年だ。地村保志さん、蓮池薫さん、増元るみ子さん、曽我ひとみさん。何人もの被害者がいる

 北朝鮮人を対日工作員に養成するのではなく、日本人を連れてきて洗脳し工作員にする。その方が簡単だと考えたらしい。うまくいくはずもなく被害者は他のさまざまな仕事をさせられる

 田口八重子さんもこの年、東京で拉致された。朝鮮語の教育を受けた後、女性工作員と起居を共にして日本語を教えたという。その様子を金賢姫元工作員が自著『忘れられない女(ひと)』で描いている

 「招待所」の窓の外を眺め「うちの子供はいま何歳かしら」と指折り数え、見るのもかわいそうなくらい悲嘆に暮れ、泣いていた。日本に置いてきた子が懐かしいのか、とても子供好きだったと同書にある

 母親と引き裂かれて31年。長男の飯塚耕一郎さん(32)らが、田口さんに日本語教育を受けた金元工作員と今日、韓国で面会する。母の記憶がない耕一郎さんは、母の筆跡が残る母子手帳とへその緒を持参する

 面会をおぜん立てした韓国の現政権は、拉致問題に前向きだ。日本側も北朝鮮の主張の矛盾を再度明らかにして解決を迫りたいという。面会が拉致解決に大きく動きだす端緒となることを願うばかりだ。

河北春秋 河北新報 2009年3月11日

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「民の声は天の声」多数派は押し黙ったまま、視線を虚空に泳がす・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 アテナイの直接民主制下、公職者は市民がアゴラ(広場)に集って決めた。司会者が「この役職には誰がいいか?」と問うと、人々は「Aがいい」。音量の多寡が当落を左右した

 日比谷公園辺りで「次の首相は誰がふさわしい?」と聞いてみる。たぶん、盛り上がらない。「適任者なし」と考える多数派は押し黙ったまま、視線を虚空に泳がすことになる

 きのう、新聞各紙の世論調査が発表された。「麻生首相と小沢民主党代表と、どちらが首相にふさわしいか」。共同通信社の調査によると「分からない・無回答」が40.8%。前回より7.6ポイント増えた

 麻生、小沢両氏に土俵を狭めた質問だから、名前を挙げなければ「該当者なし」はもっと増えた。「無言」は民主制が想定していない異常事態。リーダー不在が極まる

 片や発言のぶれや政策遂行能力を、一方は巨額献金事件を難じられての退場勧告である。麻生さんは小沢さんの窮地を反転攻勢の足掛かりにしたいところ。だが、いつ同じ太刀先が自陣に向かってこないとも限らぬ

 政治家は世論調査を嫌う。多くの場合、意に沿わない結果が出るからだ。党内事情というムラの論理も、民衆の声を封じ込める。であればこそ、世論という武器を研ぎ澄ます時では。西欧の古い格言は言う。「民の声は天の声」   

河北春秋 河北新報 2009年3月10日

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「太宰治」生誕100年。主要作品が次々と映画化される・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 「おくりびと」人気に沸く今年の邦画界。次のキーワードは太宰治だろうか。生誕100年に合わせ、主要作品が次々と映画化される。銀幕上にかつてないブームが巻き起こるかもしれない

 「斜陽」(秋原正俊監督)、「ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ」(根岸吉太郎監督)、「パンドラの匣(はこ)」(冨永昌敬監督)。「人間失格」の制作も発表された。戦後の代表作が出そろう

 物語性より人間の本質をえぐることに主眼を置く太宰文学は、映像化が難しいと言われる。「ヴィヨン―」は初期の短編などのエピソードも盛り込むという。各監督の太宰観の違いも作品に強く表れよう

 注目したいのは「パンドラの匣」。原作は終戦直後、河北新報に連載された。明るく希望に満ちた雰囲気を持つ一方で、太宰の思想の転移を知る上で欠かせない作品だ。戦後民主主義への期待と現実への失望が根底にある

 ロケ地に宮城県南三陸町を選び、舞台の療養所は元小学校の校舎を使用。文字通り東北発の作品となった。ヒロインの一人を芥川賞作家の川上未映子さんが演じるのも話題

 太宰は「映画は芸術であってはならぬ」(随筆「芸術ぎらい」)と書いた。芸術性に拘泥すると、表現の幅が狭まると考えたのだ。殊に重視したのは新しさと娯楽性。“太宰好み”の作品は生まれるか。   

河北春秋 河北新報 2009年3月9日

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「平泉」世界遺産再挑戦を目指す、各市自慢の資産の絞り込み・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 ブリ、ダイコン、サトイモ、ニンジン…。昼、テレビの料理番組で「ぶり大根」の作り方をやっていた。材料は至ってシンプル。「ごちゃごちゃ入れたら、何を味わってるか分からなくなる」と先生

 なるほど、仮に野菜の具が多ければ、それぞれのうま味がけんかをして、ブリ特有の味わいと香りを殺してしまうだろう。この料理の場合、必要最小限にしてこそ成り立つ好例かもしれない

 2011年の世界遺産再挑戦を目指す「平泉」で、九つある構成資産の絞り込みが確実視されている。先ごろ、文化庁の招きで現地を訪れた海外専門家が「浄土世界」の主題を提言したからだ

 これまでは、もう一つ「政治・行政上の拠点」という主題があった。この2本柱に合致する資産として、3市町からあれもこれもと集めたのが「平泉」だった。要するにごちゃ混ぜになったらしい

 これを受け、13日に開かれる推薦書作成委員会は浄土思想と関係が薄いとされる奥州市の白鳥舘遺跡と長者ケ原廃寺跡、一関市の骨寺村荘園遺跡を外すかどうかを話し合う見込みだ

 両市の関係者はやきもきしている。市自慢の資産がいまさら、世界遺産という逸品料理に余計な食材とされては納得いかないだろう。当初食材を増やして調理したシェフ文化庁。味と盛り方が問われている。 

河北春秋 河北新報 2009年3月8日

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「略奪した文化財」われこそが他に優越し世界と文化の中心・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 ウサギとネズミをめぐる泥仕合が深刻の度を増してきた。パリで競売にかけられた干支(えと)のブロンズ像二つのことだ。英仏連合軍が150年前に中国・清朝から略奪した文化財

 デザイナーのイブ・サンローラン氏の遺品に含まれていた。出品者の1人が「チベットに自由を与えれば、像は差し上げる」と発言したから、中国の怒りが炎上した。そのせいか、落札したのは中国人

 39億円で落札したこの人がなぜか「金は払わない」と言い出して、今度はフランスが逆上している。折しも中国はフランスを仲間はずれにして、欧州4カ国と1兆2000億円もの輸入話をまとめた

 フランス人は中華思想の持ち主だと言われる。われこそが他に優越し世界と文化の中心にいるという意識。中国を特徴づけるのもまた中華思想だ。そのぶつかり合い、意地の張り合い

 国と国との争いは実につまらない火種から発するらしい。中国のネット世論は愛国心で燃え上がる一方、落札者は金を払うべきだとの意見も勢いを得ている。争いを避ける知恵が試されよう

 チベット弾圧を最も厳しく批判してきたのはフランスだ。中仏の関係悪化が陰に陽にチベット問題を複雑化、先鋭化させなければいいが。10日はチベット動乱から50年。現地ではまた緊張が高まっているという。

河北春秋 河北新報 2009年3月7日

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「春秋の筆法」西松建設の政治献金の本質・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 欧米の保険制度を初めて日本に紹介した福沢諭吉は「人の生涯を請合(うけあ)ふ事」と今の生命保険を説明している。では、企業の生涯を請け合うありがたい保険はあるだろうか

 ないと考えるのが一般の常識だが、ある種の業界では違うらしい。一部のゼネコンなどにとっては政治献金がそうだと言われる。一種の保険としてあうんの呼吸で「まあ、ひとつよろしく」と

 政党への企業献金はいいけれども、政治家個人へはダメというのが今の制度。しかし投資対効果を考えれば、影響力のある政治家に献金したいのが、本音だろう。西松献金事件にはそれが透けて見える

 保険の霊験あらたかだったかどうか。疑惑の目は、東北地方の公共工事発注と西松建設の関係に注がれている。地検の真相解明を待つのではなく、政治家の側に事実を語る胆力が欲しいと思う

 中国の歴史書「春秋」。例えば議員秘書が人に頼まれ交通違反のもみ消しを図った場合、議員本人がもみ消したと記録する。本質を見抜いた歴史記述を春秋の筆法と呼ぶと、本紙にかつて島森哲男さんが書いていた

 「秘書が、妻が」と言い逃れをしてひんしゅくを買った20年前のリクルート事件の政治家。はしなくも小沢さんの対応に古い記憶がよみがえった。政治家が持つべきは春秋の筆法に違いない。   
   

河北春秋 河北新報 2009年3月6日

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インフォームドコンセント(十分な説明と同意)政治に信など立つはずもない・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 他人から意見されたり、批判されたりするのはあまり愉快なものではない。小児科医の故松田道雄さんは凝り固まった自我を崩し、解き放つ名人だった

 何度も改訂を重ねた『育児の百科』。読者を「校正者」と敬意を込めて呼び、謙虚に意見に耳を傾けた。松田流医学の要諦(ようてい)が「患者との対話」だとするなら、政治の現状はどうだろう

 国民の痛言は、良き処方箋(せん)を書くヒントとなるはず。定額給付金関連法案がきのう成立した。薬を処方する前から「さもしい」だの「矜持(きょうじ)の問題」だの、効能を疑わせるような発言を続けた麻生医師である

 セカンドオピニオンを聴くべく、期待していた小沢医師も足元がおぼつかない。違法な企業献金を受領した疑いで、会計責任者が逮捕されてしまった。「医師不足」は政界でも

 「百年に一度」という重篤な危機であればこそ、国民は給付金というシロップ漬けの薬に懐疑的だった。政に医同様の仁術を求めるから、有権者はカネの問題に敏感になってきた

 松田さんの実践は、今で言うインフォームドコンセント(十分な説明と同意)だった。「校正者」の存在抜きにして、政治に信など立つはずもないのに、永田町はその対極にあるように見える。最も権威的といわれてきた医学界の常識さえ適用できない政界の体たらく。      

河北春秋 河北新報 2009年3月5日

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「政治献金のご案内」見せかけに終わらない真の改革、政官癒着構造の打破・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 「政治献金のご案内」。小沢一郎民主党代表のウェブサイトをのぞくと、真っ先にそんな画面が飛び込んでくる。献金を募っているのは、小沢氏の資金管理団体「陸山会」

 「見せかけに終わらない真の改革、政官癒着構造の打破」。小沢氏の主張は政権交代前夜を思わせる熱気をはらむ。会費は一口、月額1000円以上。個人献金に頼ろうとの姿勢は、首相候補にふさわしい

 陸山会の会計責任者を務める公設第一秘書がきのう、政治資金規正法違反容疑で東京地検特捜部に逮捕された。準大手ゼネコン西松建設から、多額の企業献金を受け取っていた疑いを持たれている

 詳細は不明で、容疑を否認してもいる。それはそうだろう。ウェブ上では、わざわざ「Q&A」コーナーまで設けて、企業から政治家個人への寄付が禁じられていることを明記している

 西松側はOBが代表を務める政治団体を隠れみのにして、企業献金を続けていた疑いがある。原資は問題となっている裏金か。それが「浄財」に化けるのを、マネーロンダリングと言わずして何と言おう

 小沢氏は田中角栄元首相の秘蔵っ子として政界で頭角を現した。「越山会」をバックにした田中金権政治の末路を思う。「越山」と「陸山」と。小沢氏は、その一文字の違いが意味するところを説明すべきだ。   

河北春秋 河北新報 2009年3月4日

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「時効制度撤廃」犯人がのうのうと暮らしていける社会はなくした方がいい・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 クマの縫いぐるみ「ミシュカ」は一家のアイドルだった。仲良しの姉、弟とはどこへ行くのも一緒。楽しかったなあ。2000年12月30日までは

 入江杏さんの絵本『ずっとつながっているよ』は全ページ、上部に4色の帯と星をあしらっている。暖色を多用しているのに、ミシュカの表情は寂しげ。帯と星は4人の象徴。そう4人はもう、この世にはいない

 東京都世田谷区の会社員宮沢みきおさん一家4人が殺害された事件。妻泰子さんは入江さんの妹に当たる。ミシュカの孤独は入江さんのものでもあるが「悲しみを受け止め、前へ進みたい」と絵筆を執った

 殺人事件の時効制度撤廃を求めて、宮沢さんの遺族らが先日「宙(そら)の会」を結成した。「犯人がのうのうと暮らしていける社会はなくした方がいい」という訴えは、報道に携わる者の胸にも重く響く

 時効制度には理由がある。時間の経過とともに犯罪の証明が困難になる、被害者の処罰感情が薄れる―などとされるが、それは一般論。未解決では遺族の気持ちに区切りがつくはずもない

 DNA鑑定など科学捜査が進歩し、年月が経過した犯罪でも立証が可能になった。「逃げ得」を許す一方で、死のむごさを遺族だけに背負わせていいのか。ミシュカが紡ぐ物語に、ピリオドを打たせてあげたい。

河北春秋 河北新報 2009年3月3日

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景気が悪くなるたびに必要性の薄い公共事業・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 中堅ゼネコンの1社が3月末で福島市の営業所を閉める。福島県発注の工事が減り、県都に営業拠点を置いていても利益が望めなくなったのが理由とみられる

 同県内では昨年も大手ゼネコンの1社が福島営業所を閉じ、県都離れが続く。民間工事を中心に営業活動を進めるには、企業が多く、地の利も良い郡山市を拠点にした方が効率がいい

 国や県などが大型工事を数多く発注し、それをゼネコンが談合で高値落札し、見返りに首長や与党議員の選挙を物心両面で支援する―。福島県で進むゼネコンの県都離れは、数十年続けられてきた裏システムの崩壊を物語る

 公共事業が特に肥大化したのは不況期だ。景気が悪くなるたびに「内需拡大」が叫ばれ、必要性の薄い工事に巨額の予算が垂れ流されてきた

 いま再び訪れた大不況。内需を刺激する景気対策が緊急の課題だ。政府は総額2兆円の定額給付金や、自動料金収受システム(ETC)利用の乗用車を対象とする高速道路の土日祝日乗り放題(上限1000円)などの施策を提案している

 定額給付金は「ばらまき」と批判を浴びるが、乗り放題の方は「旅行者が相当増えそう」と評判はまずまず。早くもETC車載器の売れ行きが急伸する効果も出ている。今回の対策は「ポスト公共事業」としても成否に注目したい。

河北春秋 河北新報 2009年3月2日

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迷ったときの「現状維持の法則」あなたの意思が試される・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 本屋に行く。種類が多い方がいいだろうと思って、大きな店に。さて、「買うぞ」と意気込むまではいいものの、何を読んだらいいのか迷いに迷い、結局、手ぶらで店を出てしまう。そこにあるのは、ある種の敗北感

 昔は違った。「これを読んだら、次はあれかな」と、大体、目ぼしは付いた。書店といっても、本の数は限られていた。だから、迷うことは少なかった

 等身大の中小書店が次々と店を閉じ、「メガストア」と呼ばれる巨大書店の時代。まるで広大な本の海でおぼれるような感覚に陥る

 同じようなことは別の場面でも。例えば、携帯電話の契約プラン。パンフレットを見ても、店で説明を聞いても、どれが最適なのか判断が付かず、選んだのは店員の薦めるプランだったっけ

 選択肢が増えると、人はかえって選べなくなるというテレビコマーシャルを見た。「決定回避の法則」と解説していたのは米国の行動経済学者。迷ったときの「現状維持の法則」というのもあるそうだ

 昼食時、品数の多い店に行くと、メニュー片手に、やはり悩んでしまう。ランチがあれば迷わずに済む。日ごろ、自分で選んで決めていると思っていることにも、本当は、そんな選択をするよう仕組まれていることが多そうだ。豊かな時代。あなたの意思が試される。   

河北春秋 河北新報 2009年3月1日

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