« 2009年11月 | トップページ | 2010年1月 »

2009年12月

「果蔬涅槃図」風土にはぐくまれた豊かな個性野菜・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 「果蔬涅槃(かそねはん)図」。江戸時代中期、京を舞台に奇想の絵筆を振るった伊藤若冲の水墨画に心引かれる。釈迦(しゃか)入滅の場面を、何と青物尽くしで描く

 沙羅双樹に見立てたトウモロコシ、樹下に横たわる釈迦の姿は二また大根。取り囲んで嘆き悲しむ弟子たちはカブ、ナス、カボチャ…といった具合。涅槃図とはいえ、軽妙、闊達(かったつ)な筆致の野菜たちが生気を放っている  

 40歳で隠居するまで青果問屋のあるじだった若冲。野菜には特別の愛着を寄せていたことだろう。涅槃図に並ぶ果菜は、丹念に数えれば80種以上という説も。いま「京野菜」の名で広まる伝統野菜が絵の中で息づいている。そう思うと楽しい

 伝統野菜。京都のみならず、全国でこのところ復活の動きが目立つ。「江戸東京野菜」や「なにわの伝統野菜」など、盛り上がりは大都市圏でも。もちろん東北にも各県、各地域に好奇心をかき立てる個性派がいっぱいある  

 東京から仙台に移り住んだ知人が話していた。伝統野菜の仙台雪菜を帰省の手土産にしたら大好評だったと。珍しい産品がだんらんの会話を弾ませる。なるほど、いいアイデアだ

 生産に手間暇がかかり、敬遠されがちな個性野菜。復権に弾みがつけば食卓が多彩になる。その土地ならではの風土にはぐくまれた豊かな生気を、もっと味わいたい。

 河北春秋 河北新報 2009年12月26日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

| | コメント (0) | トラックバック (0)

責任の取り方「他人に厳しく、自分に甘く」不明朗な説明を重ねるより・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 他人に厳しく、自分に甘く―。サラリーマンの処世術としてよく語られる言葉だ。政治家にとっても金言らしい。「一人の衆院議員」として、見事に貫き通した

 元公設秘書が政治資金規正法違反の罪で在宅起訴されたのを受けて、きのう記者会見した鳩山由紀夫首相。自分の資金管理団体の収支報告書の虚偽記載問題や実母からの資金提供を「全く知らなかった」と繰り返した  

 政治資金の管理がずさんだったことは「不徳の致すところ」と認めた上で、政権への期待に沿うよう「使命を果たすことが責任の取り方だ」と理解を求めた。ただ、過去の発言を振り返ると、やはり首をかしげざるを得ない

 「金庫番として働いた元秘書が罪を問われるなら政治家も共同正犯だ」。鳩山さんはかつて、自民党の加藤紘一元幹事長の元秘書による脱税事件が発覚した際にこう明言し、辞職を求めた  

 わが身となれば別。虚偽記載も、6億円を超えそうな贈与税を支払うとした実母からの資金提供も、「私腹を肥やしたり、不正な利得を得たという思いは一切ない」と強調した

 加藤さんは離党し、議員辞職した。不明朗な説明を重ねるより、よほど分かりやすい。片や「辞任を求める声が高まらないよう努める」と語った鳩山さん。都合のよい処世術を、国民はどこまで認めるか。

 河北春秋 河北新報 2009年12月25日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

| | コメント (0) | トラックバック (0)

日本の宇宙開発、宇宙に日本人がいるのが当たり前の時代が訪れる・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 107回の打ち上げ実績を誇るロシアのソユーズ宇宙船。ソユーズはロシア語で「団結」「同盟」を意味する。質実剛健な造りで、40年以上前から基本構造が変わらない

 1700回以上打ち上げられたロケットも同じ名を持つ。38年間シ亡事故がなく、安全性への信頼度は高い。「ローテクを磨き上げて完成品に仕上げた」「人類が持つ最良のロケット」の評価もある  

 宇宙飛行士の野口聡一さん(44)が乗った宇宙船がきのう、国際宇宙ステーションに向けて飛び立った。ソユーズ搭乗は19年前のTBS記者(当時)秋山豊寛さん(67)に次ぎ2人目

 日本人として今回初めて、宇宙船の操縦資格を取得した。将来の有人飛行を目指す日本の宇宙開発にとっても大きな一歩となる。地上との交信のためロシア語の特訓も受けたという  

 23日にステーションに到着し、約5カ月滞在する予定だ。「すしを握って仲間に食べてもらう」「正月にはしめ飾りを作りたい」。任務は大変だろうが、2度目の宇宙とあって余裕も見せる

 来年3月には山崎直子さん(38)が10日間ほど合流する見通し。2011年、12年にも別の飛行士が半年ほど滞在することが決まった。宇宙に日本人がいるのが当たり前の時代が訪れる。その先導役として、野口さんには存分に腕を振るってほしい。

 河北春秋 河北新報 2009年12月22日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

| | コメント (0) | トラックバック (0)

減反に非協力的な農家、減反を忠実にやってきた農家・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 コメが余り値下がりするのを防ぐため、国が都道府県の生産量を決めているのが生産調整、いわゆる減反だ。都道府県は市町村の地域協議会に割り振り、そこから個々の農家に目標が割り当てられる

 減反に協力しない場合、翌年に過剰分を差し引いた削減が自治体にあてがわれてきた。さまざまな要素を勘案するため、単純ではないが実質ペナルティーと言える  

 そんなペナルティーは認めませんよと、赤松広隆農相が突然言いだした。「(やるなら)県全体を戸別所得補償制度の対象から外すよ」と。名指しされた秋田県は大騒ぎとなった

 同県には減反に非協力的な農家の多い大潟村がある。減反への協力姿勢で農家の処遇に差をつけていた県に対し、「過去いろいろあった人も、(減反を)忠実にやってきた人もスタートは真横。(不満を)乗り越えないと、新しい制度は成功しない」  

 農政の大転換をアピールしたい農相。政権交代で「新しいルールになったから、昔のことは水に流せ」ということなのか。これまで減反に協力してきた農家は、釈然としないだろう

 来年産米の生産目標で、国は秋田県を前年比1.1%減とした。新潟県に次ぐ削減率で、減反未達成の事実上の懲罰措置である。それなのに、県内では差をつけるなという。おかしくはないか。

 河北春秋 河北新報 2009年12月21日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

| | コメント (0) | トラックバック (0)

主婦の発明、恐るべし、暮らしに根差した女性の知恵や工夫・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 とかく日本人は独創性に欠ける―などと、いやみな言い方をする人がいるが、決してそんなことはない。乾電池、フェライト磁石、光ファイバー、胃カメラ、テレビ。発明品がたくさん

 身近なところだと、ポコポコと灯油を入れる赤いポンプ、温めて食べるレトルトカレー、子どもがよく使うシャープペンシル。インスタントコーヒーも日本人の発明。あ、そうそう、カラオケも  

 創造性豊かなのか、工夫好きなのか、あるいはヒマなのか。理由の探索はさておくとして、なかなか侮れないものに主婦の発明がある。代表的なものは洗濯機に使うネット状の糸くず取り

 ホームセンターに並ぶ便利な商品には、暮らしに根差した女性の知恵や工夫が、たぶん、大いに反映されているのだろう。くしゃっとつぶせるシリコーンゴム製のザルなども最近の主婦の発明だという  

 発明の商品化を支援している社団法人発明学会が今、マグネットシート(車の初心者マークなどの薄い磁石)の斬新な使い方を募っている。入賞者には賞金、商品化されれば特許料も

 洗濯機の糸くず取りを発明した女性は、数億円の特許料を得たそうだ。主婦の発明、恐るべし。この不況でボーナスも目減りが著しい時節柄、あなたも発明はいかがですか。むろん応募資格は主婦に限りません。

 河北春秋 河北新報 2009年12月20日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

| | コメント (0) | トラックバック (0)

なぜあなたは他人のことを考える余裕がないのか考えてほしい・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 「自由な人が考えるのは、ほかならぬシについてである。そして彼が賢明なのは、そこから生について熟慮を始めることだ」。哲学者スピノザは主著『エチカ』に書いた

 その男は、自分の生にも、他人の生にも思いをめぐらすことができなかった。シについて考え続けた結果、選んだのは見ず知らずの人の命を奪うことだった。「この世界に興味がない」との理由で  

 茨城県土浦市で昨年春、2人がサツ害され7人が重軽傷を負った無差別サッ傷事件。水戸地裁はきのう、金川真大被告(26)にシ刑判決を言い渡した。心神耗弱の疑いを指摘し無期懲役が妥当とする弁護側の主張を退けた

 一貫して「シ刑になるためにやった」と主張した金川被告。「自サツは痛そう」「シ刑は自分にとって都合のいい制度」と述べた。理不尽な理由で家族を奪われた遺族の憤り、苦悩は限りなく深い  

 「人の気持ちを理解するのは基本的なこと。なぜあなたは他人のことを考える余裕がないのか考えてほしい」。裁判長は諭したが、被告の胸には響かなかったのではないか

 特異な心情は、7カ月に及んだ裁判でも解明されたとは言えない。シへの思いを生への熟慮に変えるすべはなかったか。犯罪を招いた心の闇に光を当てるのは、審理が短い裁判員裁判ではもっと難しくなる気がする。

 河北春秋 河北新報 2009年12月19日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

| | コメント (0) | トラックバック (0)

第2の言語「希望する人」平和実現への強い意志は時を超え受け継がれている・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 二葉亭四迷は国際語エスペラントについてこう記した。「(簡単な)文法に目を通しさえすれば(すぐに)文章も書ける。こんな易しい言語が世の中にまたとあろうと思えぬ」

 1906年に2冊の学習書を出すなど、国内でのエスペラント運動の先駆者となった四迷。日本文学を世界に発信する意味からもその存在価値を認め、創案者のザメンホフを高く評価した  

 エスペラントとは「希望する人」の意。ユダヤ系ポーランド人だった眼科医のザメンホフが、国際語を発表した時にペンネームとして使い、後に言語自体を表すようになった

 言葉が通じないために民族間の対立が起きるのを目の当たりにし、少年時代に国際共通語の必要性を痛感したザメンホフの物語は、かつて小学校の教科書にも載っていた。求めたのはあくまで新しい言語  

 「民族間交流のためには、誰でも容易に習得でき、誰もが平等の権利を持つ中立的言語を用いなければならない」と一貫して主張した。誰にとっても自国語ではない「第2の言語」こそ、相互理解に不可欠と考えたのだ

 57歳でシ去したザメンホフは、きょうが150回目の誕生日。各地で催しが行われる。エスペラントの使用者は世界で約100万人。多くはないが、平和実現への強い意志は時を超え受け継がれている。

 河北春秋 河北新報 2009年12月15日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

| | コメント (0) | トラックバック (0)

優勝による「完全昇格」の達成、ホームでは23戦負けなし・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 「最後の目標が残っているので、今はまだ(喜びを)抑えておきます」。サッカーJ2のベガルタ仙台がJ1昇格を決めた先月8日、MF千葉直樹選手は話した

 前身のブランメル時代から仙台一筋14年。昇格も降格も経験したベテランの言葉は、多くの選手の思いを代弁していた。冷静に手応えをかみしめながら、または涙をこらえながら、誰もが「次」を見据えていた  

 ベガルタがきのう、ユアテックスタジアム仙台で愛媛と対戦。引き分けたものの、首位を争うセレッソ大阪が敗れたためJ2初制覇を決めた。今季最大の目標だった、優勝による「完全昇格」の達成を心から祝福したい

 もう抑える必要はない。千葉選手も、主将の責任感からか勝ってもほとんど笑顔を見せなかったMF梁勇基選手も、喜びを爆発させた。スタジアムを埋め尽くしたサポーターも初のタイトル獲得に熱狂した  

 手堅く、じれずに戦い、チャンスを確実にものにする。技術・戦術的にも、精神面でも、チームは大きく成長した。特にホームでは23戦負けなし。最後までJ2記録を更新し続けた

 12日にはユアスタでの天皇杯準々決勝が控える。J1準優勝の川崎相手にどこまでやれるか。来季を占う良い機会だ。勝てば初のベスト4。成熟したチームの戦いを1試合でも長く見たい。

 河北春秋 河北新報 2009年12月6日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

| | コメント (0) | トラックバック (0)

・初日から難局に臨むことになった。もつれた糸を解きほぐすのは並大抵・・ 河北春秋 八葉蓮華

 初日から難局に臨むことになった。もつれた糸を解きほぐすのは並大抵の苦労ではなかろう。「核の番人」のトップの手腕に各国の注目が集まる

 国際原子力機関(IAEA)の事務局長に1日付で就任した天野之弥さん(62)。「状況は嵐のように厳しい」と、多難な船出への覚悟を語った。最初の関門は、第2のウラン濃縮施設の存在が発覚したイランへの対応だ  

 IAEA理事会は施設の建設停止を求める決議を採択。イランは対抗措置として新たに10カ所の濃縮施設を建設する計画などを打ち出した。天野さんは「腰を据えて対話を求める」と語るが、相手はあくまで強硬だ

 北朝鮮は4月に寧辺の核施設からIAEAの監視要員を追放。2度目の核実験を強行し、ウラン濃縮開始も宣言した。現時点でIAEAが核開発を監視する手だてはない。こちらも対話への障壁は高い  

 外務省に40年近く勤め、核不拡散・軍縮問題を長く担当してきた天野さん。常に念頭にあるのは唯一の被爆国である日本の立場だ。「核の悲劇を繰り返してはいけない」との思いは強い

 原子力の平和利用という核不拡散と相反する課題では、途上国の先進国への不信感は根深い。「科学技術で発展した日本の経験を分かち合いたい」。持ち前の調整力で早期の協調に向け前進できるか。

 河北春秋 河北新報 2009年12月5日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

| | コメント (0) | トラックバック (0)

五感で味わえる料理、鍋の季節・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 舌ではもちろん目で具材の色や形、鼻で湯気のにおい、耳でコトコト、グツグツの音を楽しみ、手にした小鉢からはぬくもりが伝わる。五感で味わえる料理、鍋の季節である

 寄せ鍋、ちり鍋、おでんにすき焼き。東京農大教授の小泉武夫さんによると、日本人の鍋好きはいろりに原点があるという。五感で楽しむどころではなかったにしろ皆で火を囲み食事に臨む。縄文にまでさかのぼれるスタイル  

 もっとも、なじみの鍋物が料理として定着するのは比較的新しい。江戸中期以降のこと。そのころから熱伝導のいい鉄鍋が庶民に普及していく

 当時の百科事典『和漢三才図会』は鍋の形を種類はいろいろあれど、どれも3本の脚を持つと記す。原型はどうも古代中国で食物を煮るのに使われ王権の印でもあった鼎(かなえ)らしい  

 春秋の故事「鼎の軽重を問う」が浮かぶ。飛ぶ鳥を落とす勢いの楚の荘王が「政権交代」を狙い、いずれ譲り受けようと衰微する周王朝の使者に尋ねる。「鼎の重さはどれほどか」

 自民党から奪った鼎の重みはいかがか、鳩山さん。汚名となる「鳩山不況」をいかに回避し自身のカネの問題と普天間移設をどう決着させるのか。リーダーとしての軽重が問われている。支持率はさておき、景気が再び鍋底に落ち込む。それだけは、ご勘弁願いたい。

 河北春秋 河北新報 2009年12月4日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

| | コメント (0) | トラックバック (0)

やわらかい心を取り戻し、何年も使わなかった想像力をもう一度、よみがえらせる・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 「歌のおねえさん」と聞いて、誰を思い浮かべますか? 「万国共通」となれば、ジュリー・アンドリュースさんをおいてほかにいるまい。こぼれるような笑顔で、子どもたちを音符が踊りだす世界へいざなう

 ミュージカル映画『サウンド・オブ・ミュージック』で、マリア役を演じた。米国に拠点を置いてきたが来年5月、30年ぶりに母国のロンドンで舞台に立つという  

 日本でもおなじみの『ドレミの歌』や後にジャズメンが好んで取り上げるようになった『私のお気に入り』。ショートカットにエプロン姿のマリアはさしずめ「音楽の女神」といったところか

 以前は4オクターブという驚異的な声域を誇った。1997年に受けたのどの手術が失敗、訴訟ざたになった。往時のソプラノを期待するのは無理という。74歳という年齢を聞いて、時の流れを思う  

 童話も評価が高い。『偉大なワンドゥードル最後の一匹』は、遺伝学博士と3人の兄妹たちの痛快な冒険物語。ハラハラ、ドキドキ感は『サウンド―』の世界そのままだ

 「やわらかい心を取り戻し、何年も使わなかった想像力をもう一度、よみがえらせる」。アンドリュースさんは童話で、博士にそう語らせている。夢や希望という言葉が力を失いかけている今だからこそ、歌姫の復活が待ち遠しい。

 河北春秋 河北新報 2009年12月2日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

| | コメント (0) | トラックバック (0)

第15回締約国会議(COP15)新たな枠組み採択への土台づくり・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 各国の地球温暖化対策が進めば大気汚染などが減り、多くの命が救える。世界保健機関(WHO)が支援する国際研究グループが、そんな論文を発表した

 2050年の温室効果ガス排出量を1990年比で半減させることを目指した場合の試算。車が減り自転車などが増えるため、大気汚染や肥満が減り、2030年には心臓病患者が10~25%減少。乳がんや糖尿病患者も減る  

 石炭火力発電が風力発電や太陽光発電に置き換わり、中国では100万人当たり年5000人、インドでは1500人の大気汚染の被害者の命が救えるという。研究は現実となるか。鍵を握る会議が近づいてきた

 コペンハーゲンで7日開幕する気候変動枠組み条約の第15回締約国会議(COP15)。排出量削減をめぐる先進国と発展途上国の対立が続き難航は必至だが、各国の姿勢は明確になってきた  

 二大排出国の米国と中国が相次いで2020年までの05年比の削減目標を発表。米国は17%削減、中国はGDPに対する目標値で不確定要素があるものの、主要国の数値が出そろい、交渉に弾みがつきそうだ

 求められるのは、京都議定書に続く新たな枠組み採択への土台づくり。拘束力のある政治合意は成るか。90年比25%削減の野心的な目標を掲げた日本。主導的役割を果たしたい。

 河北春秋 河北新報 2009年12月1日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

| | コメント (0) | トラックバック (0)

長井勝一さん「メメクラゲ」地元に根付きつつある漫画文化・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 誤植は本来あってはならないが、思いがけない効果をもたらすこともある。日本漫画史に残る傑作の一つ、つげ義春さんの「ねじ式」(1968年)はその一例だろう

 左腕をクラゲに刺された少年が、医者を探して海辺の町をさまよう。作中の「メメクラゲ」は、つげさんが「××クラゲ」と書いたのを編集者が勘違いしたもの。だが、シュールな作品には「メメクラゲ」の方がふさわしい  

 貸本漫画でデビューしたつげさんは、貸本の衰退により沈黙を余儀なくされ、不遇の日々を送った。そんなつげさんに発表の場を与えたのが、96年に74歳で亡くなった塩釜市出身の長井勝一さんだった

 貸本時代から漫画の出版を手掛けた長井さんは、64年に「月刊漫画ガロ」を創刊、初代編集長を務めた。同誌からは「ねじ式」をはじめ数々の名作が生まれ、多くの新人漫画家が巣立っていった  

 塩釜市の「ふれあいエスプ塩釜」の中に、長井さんの功績を紹介する美術館がある。編集者と一雑誌の軌跡にスポットを当てた施設は全国的にも珍しい

 長井さんの遺品や「ガロ」の表紙、原画などの常設展示に加え、ゆかりの漫画家を招いたトークショーや漫画講座なども開かれている。地元に根付きつつある漫画文化からは、将来、第二の長井さんが生まれるかもしれない。

 河北春秋 河北新報 2009年11月30日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

| | コメント (0) | トラックバック (0)

秋掘り最盛期「ナガイモ」健康作用いっぱいの優れ野菜・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 晩秋を迎えた青森県南部の上北地方ではこの時季、トラクターや重機が畑に出て土を掘りかえす光景があちこちで見られる。土の中から顔を出すのはナガイモだ

 リンゴやニンニクなどと並んで青森県が全国一の生産量を誇る農産品。昨年は全国の37%に当たる6万7000トンの収穫があった。収穫は春と秋の年2回。秋掘りは今月初旬に始まり、最盛期を迎えている  

 東北町寒水地区の栽培農家久保田一二さん(55)も自宅近くにある1ヘクタールほどの畑で下旬の5日間、家族ら6人で収穫に追われた。もう30年も続く秋のメーンの農作業だ

 「夏の天候が悪くて、収量は例年よりは少し落ちた」が、赤土で育てたナガイモの品質には自信を持つ。粘りがあって、サクサクした触感が特徴の一品は全国に出回る  

 健康作用いっぱいの優れ野菜でもある。ジアスターゼなどの消化酵素を含み、植物繊維もたっぷりでコレステロール値を下げる。カリウムが高血圧の予防にもなる。昨年末には、青森県や弘前大の研究で、既存のインフルエンザの感染を抑える成分があることが発表されている

 自然が育てた健康食品は、とろろなど生で食べるのはもちろん、鍋の具、ジュース、漬物と、どんな料理にも姿を変える。寒さに負けない体をつくる食材に加えてみてはいかがだろうか。

 河北春秋 河北新報 2009年11月29日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

| | コメント (0) | トラックバック (0)

生物学の常識を覆すような「南下大作戦」津軽海峡を泳いで渡って・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 カンガルーの目撃情報が大崎市で相次いでいるという。ペットが逃げたのか、都市伝説のたぐいか。真相は不明だが、町おこしに生かそうとの声もあるようだ

 青森県の下北半島でも、意外な動物が度々見つかっている。北海道にしか生息しないはずのエゾシカ。昨年から報告件数が目立って増え、大間町と佐井村で先月、住民が映像に収めた  

 今年夏にはむつ市で子どもが捕獲され、北里大獣医学部(十和田市)がDNAを調べた。成獣より鑑定が難しく断定はできなかったものの、岩手県が北限とされるホンシュウジカよりもエゾシカに近かった

 「かなりの頭数がいるとみられる。人為的に運ばれたと考えられないこともないが、津軽海峡を泳いで渡って来た可能性が高い」と県自然保護課。もともとシカは泳ぎが得意な動物だ  

 明治初期に大群で海峡を渡って来たことを記す80年前の文献も残っている。「数十頭が一列になり、前のシカの尻に後ろのシカが頭を載せて泳いだ。先頭のシカが疲れると最後に回って続いた」(中道等著『奥隈奇譚』)

 津軽海峡は動植物の分布の境界線とされる。県の生息状況の調査も進んでおり、分布図が描き換えられる日が訪れるかもしれない。生物学の常識を覆すような「南下大作戦」に挑んだ理由は分からないにしても。

 河北春秋 河北新報 2009年11月28日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

| | コメント (0) | トラックバック (0)

説諭「法の口」裁判員と裁判官と考えを出し合って・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 傷害致シ事件の被告席には若者2人。「君たちの言葉がなぜ心を打たないか。この歌を聴けば分かるだろう」。さだまさしさんの曲名を挙げて裁判長が語り掛けた

 強盗サツ人罪の女性被告にシ刑を言い渡した後、裁判長が涙声で「別の裁判所の判断を仰ぐことを勧めます」と控訴を促す場面もあった。10年ほど前から目立つ「説諭」の光景である  

 情に流されかけての発言にも見えるが、裁判官は「法の口」。法令に根拠のない言葉は発しない。刑事訴訟規則とやらに、ちゃんと「被告人に訓戒できる」とあるのだそうだ

 裁判員裁判になって説諭が一層増えた。「裁判員と裁判官と考えを出し合って」(福岡地裁)「これが裁判員と裁判官がたどりついた結論」(福島地裁郡山支部)。裁判員の意見を、判決にできるだけ反映させたい気持ちの表れなのだろう  

 「法の口」はかなり滑らかになった。しかし、先輩の誤りを裁く場となると、謝罪の言葉を引き出すのは容易ではない。再審公判が進む足利事件で県警本部長と検事正は謝罪したが、裁判所はまだだ

 裁判官は弁明せず、と教育を受けてきた人たちだ。誤判の反省をしっかり聞き出すには、法律を変えるしかないのではないか。担当した裁判官も参加させる検証機関でもつくれば、「法の口」はもっと開く。

 河北春秋 河北新報 2009年11月27日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

| | コメント (0) | トラックバック (0)

作品数は2000に上る作詞家の丘灯至夫さん「歌は夢。自分のあこがれを形にすること」・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 「歌は夢。自分のあこがれを形にすること」。作詞家の丘灯至夫さんは語っていた。舟木一夫さんが歌い、歌謡史に残る名曲となった「高校三年生」にもそんな思いがこもる

 2番の最後にある「フォークダンスの手を取れば 甘く匂(にお)うよ黒髪が」。歌の柱となった詞は、病弱で満足に通えなかった学園生活へのあこがれが生んだ。形となった夢は時代を超え、心に訴え掛ける  

 丘さんが92歳で亡くなった。福島県小野町に生まれ、18歳で詩人の西条八十に師事。1937年に作詞家としてデビューした。新聞社で働く傍ら、「高原列車は行く」「東京のバスガール」などを次々とヒットさせた

 歌謡曲のほかにも「みなしごハッチ」「ハクション大魔王」などアニメの主題歌、童謡から校歌まで手掛けたジャンルは広い。「これが西条八十の系統」と、敬愛する師の背を追った。作品数は2000に上る  

 永六輔さん、小林亜星さんと「にっぽん吟と舞の会」を結成し、若者の指導に当たった。日本語の乱れが気になったためだ。「美しい日本語を何とか守りたい。私らが最後のとりでですよ」

 小野町の丘灯至夫記念館は、レコードジャケットをはじめ直筆の原稿など膨大な資料を展示している。訪れる人々によって、偉大な足跡がいつまでも語り継がれていくだろう。

 河北春秋 河北新報 2009年11月26日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年11月 | トップページ | 2010年1月 »