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「百貨」は集客の看板たり得ず、消費の多様化の前で巨象があえぐ・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 トマトケチャップの甘い香りが鼻をくすぐる。台形に盛られたチキンライスのてっぺんには日の丸。ウエートレスが食券回収と引き換えにおまけをくれた

 子ども用のいすは、たまの日曜日に座ることが許される「玉座」だった。ごちそうの記憶は百貨店の大食堂とともにある。十円玉を握りしめ、駆け巡る屋上遊園地は夢の国だった  

 お子さまランチは1930年、三越本店食堂の主任が考案した。かわいい絵皿を見て、子どもたちが喜ぶ料理を作れないかと思い立った(宮野力哉著『百貨店文化誌』)

 老若男女が集い、街の顔となってきた百貨店から往時のにぎわいが消えて久しい。昨年の全国百貨店売上高は24年ぶりに7兆円を割り込み、今年も「西武有楽町店」など10店以上が閉店する  

 価格破壊を仕掛ける量販店が前門のトラなら、品ぞろえが売りの専門店は後門のオオカミか。「百貨」は集客の看板たり得ず、消費の多様化の前で巨象があえぐ

 「中合会津店」がきょう、46年の歴史に終止符を打つ。70代の男性が同店に寄せたエッセーが胸を打つ。幼い長女と食堂で食事をし、成人式の着物もあつらえた。だがまな娘はもう、この世にない。28歳で早世した。男性は閉店を前に店内をくまなく歩いたという。百貨店は家族の物語を紡ぐ場所でもあった。

 河北春秋 河北新報 2010年2月28日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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