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84歳。昭和の年号と歩を合わせて年を重ね・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 帽子を目深にかぶり、レインコートの背を丸めた老人が韓国・光州市の雑踏を歩く。ドキュメンタリー映画『日本心中』(2001年、大浦信行監督)の主人公は仙台市出身の美術評論家、針生一郎さんである

 戦中、青年期の政治思想的な葛藤(かっとう)を経て、戦後はシュールレアリスムに傾倒する。そんな土壌から紡ぎ上げ、日本の美術と社会の在り方を問う針生さんの思想が映像イメージと重ね合わされた作品だ  

 前衛美術評論の草分けとして鋭い言説で知られた針生さんが亡くなった。84歳。昭和の年号と歩を合わせて年を重ねた。旺盛な評論活動は文学、社会体制、思想などにも及んだ

 舌鋒(ぜっぽう)は晩年も衰えることがなかった。「業界の最長老といってよい針生一郎が、最もまっとうに筋を通し、新たに論戦を挑み、冒険的な試みを提示し得ている」と美術評論家の椹木野衣さんは評した  

 古里を離れて長かったが東北人の血を意識していた。「東北の造形には『用』と『聖』、つまり実用性と呪術(じゅじゅつ)的信仰や祭りの恍惚(こうこつ)感とが共存している」。そんな言葉も残している

 宮城県美術館では収集委員を務め、折に触れ講演に訪れた。昨夏も「前衛のみやぎ」展で講演した。「宮城は前衛の作家が少ないと言われるが、捨てたもんじゃない」。古里へのまなざしは温かだった。

 河北春秋 河北新報 2010年5月28日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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