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飽きが来た時になって、初めてそのものの味がはっきり分かる・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 陶芸家で美食家の北大路魯山人は「本当に物の味が分かるためには、あくまで食ってみなければならない」(『魯山人味道』)と言った。経験してこそ初めて物の本質が見えてくるらしい

 石川啄木の短歌集『一握の砂』が世に出て今年は100周年。収録551首が今も愛されるのは、読者の誰もが歌と同じ体験を一度はしたことがあるからかもしれない。切ない記憶が呼び起こされるのだろう  

 その読後感を、啄木ファンを自任する職場仲間は味に例えて「エスプレッソに角砂糖1個を入れた感じ」と表す。なるほど、確かに冒頭の<東海の小島の磯の白砂にわれ泣きぬれて蟹(かに)とたはむる>はそんな味がする

 〝喫茶〓木〟にはこんなメニューもある。<いたく錆(さ)びしピストル出でぬ砂山の砂を指もて掘りてありしに>。舌にざらつくような、でも、乾いた印象を持つ作品  

 啄木は26歳で亡くなる4年前、筆名に牙を入れた。「啄」から「〓」へ。石川啄木記念館(盛岡市)の山本玲子学芸員は「小説を書き、社会性を意識し始めた時期。転機だったのでしょう」と解説する

 決して叙情だけではない作品群。そういえば魯山人は「飽きが来た時になって、初めてそのものの味がはっきり分かる」とも語った。詠み継がれて1世紀。握った砂はいまだ落ち続けている。〓は啄の豕にテンあり

 河北春秋 河北新報 2010年6月8日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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