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2010年7月

「進水式」資源が少なければ少ないなりに、新しい時代の漁業を期待・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 「船はわれわれの力で造り得る最も雄大なものだ」。近代造船設計の先駆者和辻春樹博士はこう言っている。無駄のない流線形の外観。その美しさが前へ進む力を生む

 近海マグロはえ縄船の進水式が、気仙沼市の造船所であった。大漁旗で飾った甲板から祝いもちがまかれ、シャンパン瓶がはじける。船は進水台を滑るようにバックし、船尾からゆっくりと着水した  

 思えば船の第一歩は大概、この慎重な「後進」から始まる。地元発注としては16年ぶりの新造船。魚が捕れず、船が減り、水産業全体がじり貧の今、時化(しけ)の海にこぎ出す船はもう後ずさりができない

 資源が少なければ少ないなりに、効率的な漁業で実を挙げるしかない。省エネ・省人型のエコ設計を追求、魚槽の鮮度保持機能も強め、収益性を高める。気仙沼漁協を軸にした改革プロジェクトの結晶である  

 右舷側の船名表示にはたと気づく。漢字の並び順が右から左で普通と逆。進行方向書きというらしい。漁船は例外なくそうだ。同漁協の佐藤亮輔組合長は「最後に付く『丸』の字が舳先(へさき)の方に来ては不自然。漁船はあれでいい」

 出漁は間近だ。魚群を追い真っすぐに突き進む姿が浮かぶ。第七勝漁丸。新しい時代の漁業を切り開けるか。その船名に切ないほどの期待が込められている。

 河北春秋 河北新報 2010年7月26日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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公務員の倫理観「清潔度指数」落差がどうしても縮まらない・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 東京高裁の裁判官3人が収賄罪に問われた元国会議員からわいろを受け取り、逆転無罪を言い渡したことが分かった。最高裁長官は引責辞任を表明―

 日本に例えればこうなるという台湾での出来事。昔ではなく、つい先日の話。元議員は逃亡し贈賄容疑で指名手配というから、現地の報道は今、かなり熱いに違いない  

 東京地裁の30代の裁判官が終戦後の食糧難の時代、ヤミ米買いを拒否して栄養失調でシ亡した。法令順守に徹した職業倫理故の餓シとして語り継がれたが、若い人たちが聞く機会はもう少ないだろう

 時を経て日本にもいろいろな公務員が現れる。事細かな飲食のルールも明示して国家公務員倫理法が施行されたのは10年前。人事院の担当事務局は毎年、市民モニターと公務員にアンケートをしてきた  

 公務員の倫理観の高低を問う質問に、市民は「そう高くない」と答え、公務員は「結構高い」と記す。落差がどうしても縮まらない。抽象的な設問とはいえ、自覚の度合いが自然に映し出される

 ベルリンの非政府組織が毎年、各国の公務員犯罪を分析した「清潔度指数」を発表する。昨年、日本は17位。スウェーデンやデンマークが上位常連国だ。「餓シの倫理」までは誰も求めないが、消費税の高い国では清潔度も高いことは自覚した方がいい。

 河北春秋 河北新報 2010年7月25日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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拉致問題はほとんど進展していない、あらためて拉致を考えてもらう機会・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 最も必要としている物や情報は最も入手しにくい―。「マーフィーの法則」の一つだ。秘密のベールに包まれた独裁国家が相手となればなおさらだろう

 新証言を拉致問題解決の突破口にしたい。そんな被害者家族の願いはかなわなかった。来日した金賢姫北朝鮮元工作員(48)は、新たな事実を明かすことなく、きのう韓国に帰った  

 家族との3日間にわたる面会で、真摯(しんし)に思いを語り、被害者は必ず生きていると励まし続けた。「役に立ちたいという気持ちが伝わった」「あらためて拉致を考えてもらう機会になった」。感謝の言葉が相次いだ

 「話すうちに何とも言えない懐かしさを感じた」と語ったのは横田めぐみさんの母早紀江さん(74)。金元工作員も北朝鮮に残した家族の消息を知らない。状況は全く違っても、娘同様つらい立場にあると思ったようだ  

 金元工作員は大韓航空機爆破事件の実行犯。手厚く迎えた政府に対し、「国際的な理解が得られない」「パフォーマンスだ」との批判があった。招いた目的や狙いの説明も不十分だった

 民主党政権が発足して以来、拉致問題はほとんど進展していない。どんなに困難でも情報の収集を急ぎ、北朝鮮に毅然(きぜん)とした態度を示す必要がある。その気概がなければ来日は本当にパフォーマンスで終わってしまう。

 河北春秋 河北新報 2010年7月24日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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二十四節気の大暑は「天ぷらの日」土用丑の日のウナギ、8月29日の焼き肉・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 女優の故沢村貞子さんに「夏まけには…」と題したエッセーがある。「じっと坐っているだけで、額に汗の吹きでるような真夏の夕方、うちではよくてんぷらを揚げる」

 車エビやキス、あり合わせの野菜。ぬるめのお風呂でサッパリした後、気軽な浴衣がけで揚げたてを口にした時の幸せ。「一日の疲れがスッととれるような気がする、と家人は機嫌がいい」。こちらまで食欲がそそられる  

 天ぷらは夏の料理だ、消耗したエネルギーを補うにはこれが一番。師匠からそう教わったと伝承料理研究家の奥村彪生さんが書いていた。江戸時代にも肉体労働者の栄養補給源だったという

 いつ誰が決めたのか、二十四節気の大暑は「天ぷらの日」なのだそうだ。きょうがその日である。土用丑(うし)の日のウナギ、8月29日の焼き肉と合わせて「夏バテ防止三大食べ物記念日」だとは知らなかった  

 江戸の町で、庶民が立ち食いする屋台店の食べ物として育った天ぷらだ。くしに刺して揚げたものを、客は共用の器に入ったたれに付けて食べたとか。気軽な食の風景を思い描けば、何となく夏に似合う気がする

 種は工夫次第。地場の食材、旬の味を思い思いに生かせる自由さも魅力だ。沢村さんに倣ってこの夏はせっせと…と言いたいが、揚げる身になれば、つらい酷暑である。

 河北春秋 河北新報 2010年7月23日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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長期予報が外れる、うんざりするような暑さが続く・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 気象庁や民間気象会社の長期予報が、すっかり外れた。北日本は冷夏になるという当初の予想は何だったのか。うんざりするような暑さが続く

 梅雨明けは東北南部が5日、北部が9日平年より早かった。長梅雨で、梅雨明けがないかもしれないとの予想も一部にあったが、実際は短く暑い梅雨。気温は東北全域で平年より2~3度も高かった  

 気象庁によると、フィリピン近海の大気の対流が弱く、太平洋高気圧が北に張り出しにくい傾向は、春先から今に至るまで続いている。西日本は暑く北日本は低温になる「北冷西暑」のパターンだが、今年はそうならなかった

 偏西風の蛇行が影響し、北日本全体が高気圧に覆われたり、南から暖かい空気が入りやすかったりしたことが高温を招いている。偏西風の蛇行は1~2週間先までしか予想できず、長期予報が外れる原因となった  

 こう暑いと心配なのが、すでに被ガイ者が相次いでいる熱中症の拡大。屋外での活動や運動中だけではない。体温調節機能が弱い高齢者や幼児は室内でも発症する。入浴時にも十分な注意が必要だ

 気象庁の最新の予報では来月上旬までは北日本でも暑さが続く。その先はまだはっきりしないとはいえ、冷夏は避けられそうだという。秋の実りを思えば厳しい暑さも耐えがいがあるか。

 河北春秋 河北新報 2010年7月22日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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世界を舞台に活動「オーケストラ」東洋人として西洋音楽をどこまでやれるか・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 指揮者の小沢征爾さんが昔、こんなことを話していた。「僕の人生は、東洋人として西洋音楽をどこまでやれるかという壮大な実験みたいなもの」

 ウィーン国立歌劇場の音楽監督を務めるなど、世界の音楽界をけん引してきた小沢さんの活躍は、東洋人に自信と誇りを与えた。今では多くの国の演奏家や作曲家が自然体で世界を舞台に活動している  

 オーケストラの充実も目覚ましい。日本では欧米の水準にひけをとらない団体が競い合う。中国や韓国の団体も高く評価されるようになった。そんなアジアでまた、新たな動きが出てきた

 東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国の音楽家が参加する「ASEAN交響楽団」の編成だ。中心となって進めるのは指揮者の福村芳一さん(64)。各国の協力も得て、10月にハノイで演奏会を開く  

 福村さんは1980年代にプロ化したばかりの宮城フィルハーモニー管弦楽団(現仙台フィル)の常任指揮者を務め、演奏水準を大きく向上させた。近年はベトナムも活動拠点にしている

 「将来は常設のオーケストラにしたい」という福村さん。東南アジアならではの音楽を世界に発信しそうだ。東洋の音楽家が西洋音楽にどこまで刺激を与え、その進化に貢献するか。そんな「実験」の時代が訪れたと言えるかもしれない。

 河北春秋 河北新報 2010年7月20日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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子どもたちに「昔話っていいもんだ」ということを伝えたい・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 青森県五戸町の主婦佐々木和子さん(62)は民話や昔話を伝える語り手というもう一つの顔を持つ。夏休み間近のこの時期、語り聞かせに行くのを楽しみにしているイベントがある

 八戸市内にある長者山新羅神社で開催される「森のおとぎ会」。1924年5月に起きた大火で焼け出され、家を失った子どもたちに希望を与えようと始まり、87回目を数える恒例の市民行事だ  

 境内にある樹齢300年というエドヒガンザクラの下が会場。今年は22日から1週間行われ、佐々木さんが所属する八戸童話会のメンバーが交代で語り手を担当する

 佐々木さんが語り手になったのは八戸市内の高校を卒業した67年。演劇部に所属していた経験を買われ、知人におとぎ会を紹介された。「子どもたちの期待のまなざしを受けて語るのは気分がよかった」  

 すっかりはまってしまった。以来、40年以上もかかわっている。出し物を何にするかを考えるのが楽しみの一つ。今年は、昔話2題と童話を用意した

 「昔話は、方言の持つ柔らかさや美しさを再認識させてくれる」と佐々木さん。「子どもたちに『昔話っていいもんだ』ということを伝えたい」と願う。会は早朝5時半のスタート。子どもたちの真剣なまなざしに会うため、午前3時半起きの1週間がもうすぐ始まる。

 河北春秋 河北新報 2010年7月19日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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モスキート音を着信音に仕込み、若い人にはかなわない・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 「ブーンって蚊の羽音が聞こえたのよ」。蒸し暑いことしの梅雨、蚊が寄ればますますうっとうしいだろうに、家人は妙に晴れやかだ

 高い音は加齢とともに聞こえづらくなる。蚊の羽音は特にそうだといううわさも、どこかで聞いた。それを逆手に取って、公園にたむろする若者をモスキート音で撃退しようという話題もあった。家人は「聞こえる私はまだ若い」と言いたげだが、何か腑(ふ)に落ちない  

 蚊の羽音は300ヘルツから600ヘルツ。決して高い音ではない。ブザー同様、波形が単純で耳障りなのは確かだが、周波数そのものはオーケストラの音合わせでオーボエ奏者が出す440ヘルツとあまり変わらない。顔に近づけば、年齢不問で普通に聞こえる音域である

 一方、若者撃退音の「モスキート」は、れっきとした英国企業の商標。1万7400ヘルツという高周波を、最大100デシベルを超える音圧で放出する仕組みだ  

 大人に聞こえないとはいえ、近くで鳴れば騒音公害レベルの音。若者対策に効果はあっても、健康への影響から基本的人権まで、現地では是非をめぐり幅広い物議を醸した

 撃退されたはずの若者は、モスキート音を着信音に仕込み、授業中も先生の耳を逃れて携帯を楽しんでいるとか。はしゃぐ家人には申し訳ないが、やはり若い人にはかなわない。

 河北春秋 河北新報 2010年7月18日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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身の回りから虫がいなくなり「虫捕り」大人から植え付けられた嫌悪感・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 世に虫嫌いは多い。けれど「人は初めから虫が嫌いなのではない」と、岩手県紫波町在住のエッセイスト沢口たまみさんが書いている(『昆虫楽園』)

 大の虫好きで、昆虫の絵本作品でも知られ、「虫の代弁者」を自任する沢口さんだ。子ども向けに自然観察会を開き、短大で昆虫の講義をしたりもする。そうした経験から確信したことだという  

 虫にまつわる嫌な体験、周囲の大人から植え付けられた嫌悪感が、人を虫嫌いにしてしまう。確かに虫は異質。でも、想像力を働かせてその声に耳を澄まし、どんなにちっぽけでも、その存在に敬意を払ってほしい

 そんな沢口さんの言葉を思い出したのは、夏休みが近いからだ。身の回りから虫がいなくなり、虫捕りに夢中になる子は絶滅危惧(きぐ)種とまで言われる。虫と子どもの親密な付き合いを取り戻すことはできないものだろうか  

 「虫を捕る行為には、創意工夫をする、カンを働かせる、気配を感じ取る、じっと忍耐する、俊敏に動く、などの要素が必要」。これは仏文学者で日本アンリ・ファーブル会理事長の奥本大三郎さんの言葉(『虫捕る子だけが生き残る』)

 虫捕りは子どものリアルな感覚を育てる。虫を見つめることで学ぶ事柄は計り知れない。遠い日の自分を振り返り、2人の虫好きと声をそろえたい。

 河北春秋 河北新報 2010年7月17日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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日本サッカーが進化する上で欠かせないのがJリーグのレベルアップ・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 サッカーワールドカップ(W杯)の余韻が続く。選手、スタッフ一丸となってベスト16に進み、世界的に高い評価を得た日本。大会で認められた代表選手の海外移籍が相次ぐ

 GK川島永嗣選手がベルギー1部リーグ、DF長友佑都選手がイタリア1部リーグのチームに移籍。すでに海外で活躍するMF本田圭佑選手らにも欧州の名門クラブから獲得の打診があるらしい  

 W杯ではどの国も他国のリーグに所属する選手の活躍が目立った。4年後のブラジル大会を目指す選手たちが海外に挑む意義は大きい。そしてもう一つ、日本サッカーが進化する上で欠かせないのがJリーグのレベルアップだ

 W杯で2カ月間中断していたJリーグが再開した。J1ベガルタ仙台はあす、アウェーのモンテディオ山形戦が初戦となる。ファンが待ちに待ったトップリーグで初の「みちのくダービー」だ  

 中断前は共に調子が上がらず、順位は18チーム中14位と13位。どちらも負けられない一戦だ。J2での対戦成績は仙台の12勝13分6敗。意地と誇りがぶつかり合う好ゲームとなるだろう

 W杯が夢ならJリーグは日常。ベガルタには、4年後の出場を狙えそうな若手もいる。夢を手にするためにはまずチーム力を高め、過酷なリーグを戦い抜かなければならない。熱い夏が始まる。

 河北春秋 河北新報 2010年7月16日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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スーパースターが勢ぞろいするオールスターゲーム・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 「カール・ハッベルとベーブ・ルースの対決が見たい」。1933年に始まった米大リーグのオールスターゲームは、ある少年の新聞社への投書がきっかけとされる

 リーグが違うエースと強打者の対戦を実現してほしい。少年のそんな願いがかなった逸話は、夢の球宴の始まりにふさわしい。投書が実在したかどうか疑わしいとの説もあるが、当時、同じような思いを抱いた少年が数多くいたことは確かだろう  

 81回目を迎える今年は日本時間の14日、ロサンゼルス・エンゼルスの本拠地エンゼルスタジアムで行われる。地元の松井秀喜選手は選から漏れたが、スーパースターが勢ぞろいする

 10年連続となるマリナーズのイチロー選手のような〝常連〟がいる一方で、初選出は32人。中でも異彩を放つのが、シンシナティ・レッズのアーサー・ローズ投手。40歳、20年目のベテラン左腕だ  

 長年リリーフを務め、2000年から4年間はイチロー選手の同僚だった。3年前に故障でシーズンを棒に振ったが、見事に復活。今季は、33登板機会連続で無失点に抑える大リーグタイ記録も達成した

 ローズ投手は2年前、当時5歳の息子を亡くしている。その息子は、天使(エンゼル)の名を持つ球場で父親が晴れ舞台に立つ姿を、天国で心待ちにしているに違いない。

 河北春秋 河北新報 2010年7月14日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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「ねじれ国会」与党過半数割れで政治の先行きは混迷の度を増す・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 きのう、久しぶりにツバメを見た。目の前を数羽、ヒュンと横切っていった。「ツバメが低く飛ぶと雨」。そんな言い伝えを思い出したら、夕刻になって本当に降ってきた

 自然現象や生物の行動を観察して経験的に天気を予測することを、観天望気という。スーパーコンピューターを駆使した数値予報の時代だが、観天望気の経験則を加味することも大切だと、気象予報士から聞いたことがある  

 こんな言い伝えもある。「朝雷、川を渡るな」。朝方の強い雷は集中豪雨に結び付くことが多いという。梅雨の末期には雷を伴った大雨が降りやすい。送り梅雨、荒れ梅雨とも暴れ梅雨とも呼ばれるらしい

 それにしても、このところ全国各地を襲う集中豪雨は暴れ過ぎる。東北でも郡山市や秋田県内で冠水や橋崩落などの被害に見舞われた。気象は昨今、どんどん荒々しさを増していくようだ  

 大荒れなのは天気だけではない。参院選での与党過半数割れで政治の先行きは混迷の度を増す。かじ取りを担う菅直人首相が世間の空模様、民意の風向きを五感で丁寧に読み取る観天望気を怠った結果とも言えまいか

 「ねじれ国会」の再来だが、政治の停滞は許されない。国民生活の切迫した課題が山積していることを忘れないでほしい。政局の荒天に翻弄(ほんろう)されるのはごめんだ。

 河北春秋 河北新報 2010年7月13日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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7回連続60%を下回る投票率「政党化」良識の府と呼ばれる参院の存在意義・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 民主党政権の10カ月に対する有権者の評価は厳しかった。政権交代後初の本格的な国政選挙となった参院選。民主、国民新の連立与党は非改選議席と合わせ過半数を確保できなかった

 菅直人首相の就任で一時支持率がV字回復したが、勢いは日を追うごとに衰えた。菅さんが消費税増税論を掲げたことや、低所得者対策で発言がぶれたことが影響したのか。野党の格好の攻撃材料になった  

 東北の選挙区8議席は民主が3、自民が5。大接戦となった青森、山形も自民が制した。民主の予想を上回る苦戦、自民の復調という全国の動向をそのまま映し出す結果となった

 良識の府と呼ばれる参院には、党派を超えた議論やチェック機能が期待される。一方で政党化が進み、衆院を追認するだけの「カーボンコピー」と批判され続けてきた。存在意義を疑問視する声も根強くある  

 全国の投票率は推計58.10%で、7回連続60%を下回るのは確実。今回は関心が高いとみられたものの、結局伸び悩んだ。この数字は参院はこのままでいいのかという問い掛けにも見える

 与党の過半数割れで国民不在の数合わせが始まれば、良識の府から一層遠ざかる。そんな事態は許されない。当選した人たちにも、各党にも、参院不要論を吹き飛ばす気概を持って取り組んでほしい。

 河北春秋 河北新報 2010年7月12日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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遺伝子組み換え作物による「遺伝子汚染」の深刻さ・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 コップの水にインクをたらすと色は薄まっていくが、決して透明には戻らない―。スイスのある生態学者は、遺伝子組み換え作物による「遺伝子汚染」の深刻さをこう説明した

 組み換え作物の多くは除草剤を使っても枯れないように、または害虫がつかないようにするため作られた。主な生産国は米国やカナダ、アルゼンチン、中国など。見た目は普通の作物でも全く新しい生物だ  

 通常の作物や雑草と交雑すれば遺伝子汚染が進む。欧州などでは汚染を警戒し栽培を避ける国が多い。日本でも大豆などを輸入しているが、商業栽培はされていない。それにもかかわらず、汚染が広がっていた

 問題となったのは遺伝子組み換え菜種。カナダなどから搾油用の種子が年間約200万トン輸入されている。陸揚げや搬送の途中に種子がこぼれ落ち、港や周辺の道路上で自生し始めたのが発端らしい  

 環境省が昨年、三重県で在来種の菜種と交雑していることを確認。近くで今度は、アブラナ科の雑草イヌガラシと交雑してできたとみられる植物が、市民団体の調査で見つかった

 野生植物との交雑が確認されれば国内で初。たかが雑草などとは言わないでほしい。さらに広がれば生態系への影響は避けられない。後戻りが効かない問題。実態解明を急がなくてはならない。

 河北春秋 河北新報 2010年7月11日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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政権交代後、初めて示す国政への〝通信簿〟1票を無にしてはもったいない・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 触れ合えば、親近感や安心感が増す。得票につながる。選挙運動での握手の効用はよく言われることだ。政治学の新理論はこれを遺伝子の働きから説明する

 何でも、バソプレシンというホルモンが関係しているらしい。遺伝的に分泌が多い人ほど親近感を持つ傾向が強い。そんなことを進化政治学者の森川友義さんが書いていた  

 進化政治学とは耳慣れないが1980年代、米国で生まれた。ダーウィンの進化論を政治学に応用し、先天的要因が政治行動に与える影響を研究する学問なのだという

 握手、握手の風景もきょう限り、あすは参院選の投票日である。政権交代後、初めて示す国政への〝通信簿〟だ。先日の世論調査によれば関心度は79・9%。前回参院選より若干低いのが気に掛かる。1票を無にしてはもったいない  

 若い世代の投票率の低迷が言われて久しい。森川さんは著書『若者は、選挙に行かないせいで、四〇〇〇万円も損してる!?』で、とにかく投票所へ行こうと呼び掛ける。就職難など若者にかかわる課題は多い。政治に物申したいことはいっぱいあるはずだ

 森川さんはこんな仮説も披歴している。「意欲や快感に関連する神経伝達物質ドーパミンの多寡が、投票率に関係しているのではないか」。投票すれば体感できる、かもしれない。

 河北春秋 河北新報 2010年7月10日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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時代の変革期は、時に理不尽なことが起こる、人々がこうべを垂れ、平和な世の中に感謝・・・ 河北春秋 八葉蓮華

環境 八葉蓮華 〈創価学会 仏壇〉 河北春秋 河北新報 2010年7月9日

 秋田市の歓楽街・川反の一角、五丁目橋のたもとにたたずむ小さな観音像。戊辰戦争のさなか、サツ害された仙台藩士12人の霊を慰めるために建立された。今年でちょうど10年になる

 事件は1868年7月4日夜に起きた。奥羽越列藩同盟から離脱する動きがあった秋田藩を説得するため、仙台藩は使者を派遣。その投宿先を秋田藩の勤皇派が襲い、12人が犠牲となった。うち6人の首は橋の近くにさらされた  

 そんな歴史のある場所に、十数年前まで小料理屋があり、主人が毎日、店内で線香を上げて藩士の冥福を祈っていた。ところが、橋の拡幅工事のため店は取り壊されることになった

 その思いを大切にしようと市民が募金し、観音像は生まれた。台座には、「この地に殉難した仙台藩士の供養と川反をこよなく愛した先人の慰霊として建立す」とある  

 今年も命日に秋田宮城県人会(三浦亮会長)と仙台藩志会(伊達洋司会長)の関係者44人が藩士の眠る秋田市の寺で慰霊祭を行い、観音像の前でも手を合わせた。慰霊祭は143回を数えた

 時代の変革期は、時に理不尽なことが起こる。非業の最期を遂げた藩士は無念だろうが、毎年欠かさず秋田と仙台の人々がこうべを垂れ、平和な世の中に感謝する。語り継がれる12人はある意味、幸せかもしれない。

 河北春秋 河北新報 2010年7月9日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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感染力が強いだけでなく、しぶとい口蹄疫のウイルスとの戦いの行方・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 感染力が強いだけでなく、口蹄(こうてい)疫のウイルスは相当しぶとい。気温20度で11日間、4度だと18週間、土の中などで生きたとの研究結果がある。今の季節でも宿主の牛や豚がシんだ後、数日は生存できるらしい

 宮崎県の口蹄疫問題は、もう少しで終息に向かうと見られていた。16日に家畜の移動区域制限がなくなり、非常事態宣言が全面解除されるはずだった。ところがウイルスは生き延びていた  

 宮崎市で新たに感染の疑いがある牛が見つかり、16頭がサツ処分された。終息の確認は早くとも27日にずれ込んだ。夏休みの観光シーズン前の正常化を期待していた県民にとって打撃は大きい

 夏の高校野球県大会の関係者も対応に苦しんだ。影響を避けるため、開幕日を6日遅らせて16日にしたのに再び検討を迫られ、全試合で応援団や観客の入場を認めないことを決めた  

 参院選にも影響している。各陣営が制限区域内での握手や屋内の集会を自粛するなど、異例の選挙戦を展開中だ。被害が大きい地域では住民感情に配慮し、選挙カーのマイクを使わない陣営も

 徹底的な防疫措置を講じてきたにもかかわらず、封じ込めへの期待は何度も裏切られた。抜本的な対策を打ち出すためには感染ルートの解明が必要か。しぶといウイルスとの戦いの行方は、まだ見えない。

 河北春秋 河北新報 2010年7月8日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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「トイレの神様」暮らしを支えてくれるものへの感謝を忘れない・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 シンガー・ソングライター植村花菜さんの『トイレの神様』が、じわじわと共感を広げ続けているという。亡き祖母への思いを物語を語るように静かに歌う

 小学3年から共に暮らした祖母との日々を振り返り、成長につれ疎遠になった後悔、永遠の別れの後の深い感謝をつづる約10分もの長い曲だ。9日には同名の小説が出版される。絵本化の予定もある  

 繰り返されるフレーズは幼い植村さんがおばあちゃんから言い聞かされた言葉。<トイレにはそれはそれはキレイな女神様がいるんやで/だから毎日キレイにしたら女神様みたいにべっぴんさんになれるんやで>

 同じように祖母から諭された記憶がよみがえった。こんな話だった。「トイレの神様は手が無くて、誰かが粗相したままにすると口でふいてくれる。だから汚したら自分できれいにしなさい」  

 便所神、厠(かわや)神、雪隠(せっちん)様。呼び名や流儀は違っても、トイレの神様にまつわる習俗は全国各地にあったという。言い伝えもさまざまだ。いわく「妊婦が便所を掃除するとお産が楽になる」「強い子が生まれる」…

 民俗学的な意味はともあれ、人々が子に孫に伝えてきた素朴なメッセージに気付かされる。暮らしを支えてくれるものへの感謝を忘れないこと、そして自分も人のために何かができるということ。

 河北春秋 河北新報 2010年7月6日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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炉で鉄が溶ける1500度の世界。炎熱はやがて「涼」を呼ぶ・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 サッカーのワールドカップ(W杯)をテレビ桟敷で観戦していて、つくづく思う。鉄は大切なモノを生む源なのかもしれない。「鉄壁の守り」。耐えて耐えて敵の攻撃をしのいだ先に歓喜がある

 チリーンと鳴る風鈴の音に誘われたわけではないが、観光施設「盛岡手づくり村」に行き、南部鉄器の工房をのぞいた。炉で鉄が溶ける1500度の世界。炎熱はやがて「涼」を呼ぶ。何と不思議な因果だろうか  

 岩手県が先ごろ、中国雲南省の茶産地プーアル市と物産PRなどで友好協定を結んだ。橋渡し役になったのは鉄瓶。沸かしたお湯が、とにかくお茶のうま味を引き出すらしい

 手始めに上海万博では先月末まで2カ月間、鉄瓶が展示された。ティーポットも含めて75個。その製品の良さは高い評価を得て、奥州市の業者は2千点もの納品注文をもらったそうだ  

 800年の歴史を持つ奥州市の南部鉄器で、海外への販路拡大は大きな飛躍。万博を見物した達増拓也知事は「岩手県全体の知名度向上も図れる」と期待する。鉄はほかの県産品の輸出をも後押しする可能性がある

 真夏の夜、家で黒々とした風鈴や鉄瓶をそっと触れてみる。驚くほどひんやりする。まるで耐え忍んでいるかのよう。きっと夜明け後の、しなやかで、熱い戦いに備えているに違いない。

 河北春秋 河北新報 2010年7月5日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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学校の校庭を容易に芝生化する鳥取方式、一面の緑で心が落ち着く・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 学校の校庭を容易に芝生化する鳥取方式という方法が、関西などで広まっている。日本の校庭は欧州の一部の国からはデザート(荒れ地、砂漠の意)と酷評されているらしい。芝生化はいいことだ

 鳥取大学の先生が考案したこの方法は、安価なのが最大の特長。サッカーのワールドカップをやるようなつややかな芝生、あれは1平方メートル当たり2万円以上かかるという。鳥取方式だとたった100円  

 2年前に仙台市がモデル的に芝生化したある小学校は、驚くなかれ、2500万円もかかった。その上に高額の管理費もかかる。子どもが跳んだり走ったりする校庭なら、鳥取方式で十分

 バミューダグラスという種類の芝をポット苗で点々と移植する。すき間は短い期間に繁殖する。除草剤や農薬は要らない。詳細は鳥取県庁のホームページに載っているので興味のある方はどうぞ  

 芝生化のメリットは、子どものけがが激減すること。一面の緑で心が落ち着く効果も。砂ぼこりが立たず、呼吸器の負担が減って風邪の子も減る。外を駆け回る子が増え、運動能力が高まる

 東北の気候とマッチするか課題は残るが、試してみる価値はある。思いっきり、走って跳んでダイブして…。「侍ジャパン」を担うような選手が芝生のグラウンドから生まれるかもしれないぞ。

 河北春秋 河北新報 2010年7月4日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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「ザ・コーヴ」称賛に値するのか、内容的に問題があるのか・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 名画『戦争と平和』にこんなせりふがある。「自分の目で確かめないものを憎むのは間違いだ」。確かめようにも機会を奪われればどうにもならない。そんな事態はどうにか避けられた

 和歌山県太地町のイルカ漁を批判的に描いた米ドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」。きょうから仙台市の仙台フォーラムなど6都府県の6館で公開される。他の全国18館でも上映する予定だ  

 ここに至るまで曲折があった。当初は先月から26館で順次公開されるはずだったが、3館が中止に追い込まれ、他館も一時白紙に戻さざるを得なかった。威圧的とも言える抗議活動があったためだ

 隠し撮りするなど制作手法には批判があり、イルカの血で海が真っ赤に染まるなど残酷な場面もあると伝わる。上映反対派は「反日的」で「事実誤認がある」と主張した。だからといって、表現の自由を否定してよいとの理屈は通用しない  

 事実誤認とされたのはイルカの肉の水銀汚染を描いたこと。しかし、太地町の調査で、町民の毛髪の水銀濃度が鯨類を食べない地域の人の4倍以上であることが明らかになっている

 今年の米アカデミー賞を受賞した力作だ。称賛に値するのか、内容的に問題があるのか。判断は観客に委ねられる。自分の目で確かめずに毛嫌いするのはやめたほうがよさそうだ。

 河北春秋 河北新報 2010年7月3日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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ネット選挙時代に向けて、政治情報の多様な発信サイトが増えている・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 選挙にテレビを利用した第1号は、米国のアイゼンハワー元大統領だといわれる。1952年の大統領選で陣営は数種類のCMを流した。アニメ版はウォルト・ディズニー作だという

 以来、米国の選挙ではあの手この手のテレビ戦略が繰り出されてきた。昨今はさらにインターネットへと広がる。米国に限らず、ネットによる選挙運動は時代の潮流だろう  

 「ネット選挙は、政治のあり方そのものを変容させる可能性を秘めている」。東大大学院教授(メディア情報学)の石田英敬さんが雑誌に書いていた。「選挙カーによる連呼ではない、中身のある政治の言葉が育つ」

 有権者は家に居ながらにして選挙運動の様子を知り、演説を聞き、候補者に意見を伝えることもできる。ネット世代の若者の関心を高め、投票率アップも期待できそう。ネットの活用は選挙の風景をもっと身近なものに変えるに違いない  

 真っ最中の参院選。ネット選挙の一部解禁が実現する見通しだった。なのに、首相交代の政局混乱のあおりを食って公職選挙法改正案の審議に入れず、残念ながら見送られた

 選挙活動には使えないが、ネット空間をのぞけば政治情報の多様な発信サイトが増えている。ネット選挙時代に向けて、あふれる情報を選別し読み解く力を養っておくのもいいか。

 河北春秋 河北新報 2010年7月2日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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「働くのが怖い」多様な身分が混在する職場で同僚同士が競争し、いじめ合う・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 「働くのが怖い」。20~30代の女性たちが近ごろ一様に口にする言葉だという。長年、労働問題の相談活動を続けてきた「働く女性の全国センター」共同代表の伊藤みどりさんの話だ

 「職場にいじめがまん延しているから」と伊藤さんは言う。正社員、派遣社員、契約社員、パートと多様な身分が混在する職場で同僚同士が競争し、いじめ合う。進む雇用破壊が、働く場にサツ伐とした空気を広げていく  

 リストラにおびえる毎日。職を失えば再就職の道は厳しい。心が傷つき、働く気力を無くす人も多い。わずかな失業保険では生活が立ちゆかない。「女性たちのヒン困は深刻さを増しています」

 「ヒン困は女性の顔をしている」と言われる。不安定な雇用、男性との賃金格差、育児や介護の負担といったハンディを負わされ、女性は昔からずっとヒン困と隣り合わせだった  

 「見過ごされてきたから、ヒン困は今になって男性にも及んでいる」と伊藤さん。働く女性の過半数、男性の2割弱が非正規労働者という現実である。さらに憂うべきは、ヒン困の中で育つ子どもも増えていることだ

 昨秋、国が初めて公表したヒン困率の数字をあらためて見つめる。7人に1人以上の人が生活に苦しんでいる。差し伸べる安全の網を大きく。参院選の候補者の声が飛び交う中で願う。

 河北春秋 河北新報 2010年7月1日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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大相撲の未来は危うい。信頼を回復するには世間の常識が通用する組織に・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 「一般常識は決してそれほど一般的ではない」と言ったのはフランスの作家・思想家のボルテール。閉ざされた社会では、世間で全く通用しない常識がまかり通ることもある

 大相撲の野球賭博問題で、日本相撲協会の特別調査委員会の処分などの勧告に、協会内部から強い反発が出たという。「外部の人は信じられないことをする」との声が出たのには驚いた。まだ甘いと憤る市民もいるのに  

 開催できるかどうか揺れていた来月の名古屋場所が開かれることになった。相撲協会がきのうの臨時理事会で、調査委員会が提示した開催条件の受け入れを決めたためだ

 これを受け、賭博に関与した大嶽親方、大関琴光喜の解雇以上の処分と、時津風親方の降格以上の処分の手続きに入る。武蔵川理事長ら親方11人は謹慎処分となり、力士13人は名古屋場所を休場する  

 大半は暴力団の介在に気付かなかったというが、ここまで重大な問題を当初は厳重注意で済まそうとしたのだからあきれる。認識の甘さから大規模な処分を余儀なくされ、ファンの夢を踏みにじった

 協会全体の問題と考えず、被害者意識を持つ親方さえいるらしい。賭博問題を出直しの契機にしなければ大相撲の未来は危うい。信頼を回復するには世間の常識が通用する組織に生まれ変わる必要がある。

 河北春秋 河北新報 2010年6月29日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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近代史がどんどん遠ざかり、語り草に変わっていく、伝説をもう一度・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 「歴史とは、大きな世界です。かつて存在した何億という人生がそこにつめこまれている」。司馬遼太郎さんは自らの歴史観の一端をそんなふうに言っている

 近代史がどんどん遠ざかり、明治の人々や出来事は語り草に変わっていく。伝説をもう一度、平成の表舞台に取り戻そうという試みが一方にある。気仙沼市の金塊の話もそうだ  

 1904(明治37)年、同市の鹿折金山で見つかった重さ2・25キロ、金含有率83%の鉱石。米国での万国博に出品され、耳目を集めた。おかげで日露戦争の戦費調達に苦心していた時の政府は、外債募集を有利に進められた

 戦運をたぐり寄せた「怪物金」として地元では有名な話。そのエピソードの一部が小説『坂の上の雲』に書かれ、気仙沼の金は司馬文学とともに命を永らえてきた  

 昨年来、話題を集めるNHKドラマの『坂の上の雲』。12月の第2部放映と絡めて金塊の秘史をPRできないか。市長がまちのトップセールスに動きだした。軌を一に、民間の金山跡保存会も老朽化した資料館の建て替え計画を具体化させている

 草深い林道の奥には坑道口が今も残る。金鉱は絶えたが、新たな地域史の掘削地となり別の鉱脈にぶつかるかもしれない。過去の遺産を守る人々の色あせぬ思いは、黄金のまばゆい輝きにも勝る。

 河北春秋 河北新報 2010年6月27日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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「チーム一丸」世界に誇る結束力で、夢に向かって・・・ 河北春秋 八葉蓮華

 会場に「君が代」が流れると、ピッチの選手もベンチの岡田武史監督らスタッフも皆肩を組む。サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会でおなじみになった光景だ

 「チーム一丸」を形で示す日本代表。結束力の強さが試合でも発揮された。対称的なのは前大会準優勝のフランス。内紛が表面化し1次リーグで敗退した。個々の力が優れていてもチームがばらばらでは過酷な戦いを勝ち抜けない  

 日本がきのう、3―1で難敵デンマークを下し、決勝トーナメント進出を決めた。当初は1勝するのも難しいと言われながらこれで2勝。優勝候補のオランダにこそ惜敗したものの胸を張れる結果だ

 高さでかなり上回るデンマークを組織的な守備で粘り強く封じ込めるとともに、果敢に攻め続けた。「臆(おく)せず、冷静かつ激しく戦ってくれた選手に感謝したい」と岡田さん  

 「勝ちたい気持ちが出た」「苦しい試合を制しさらに一丸となれた」。選手のコメントが頼もしい。先制ゴールの本田圭佑選手は「目標はまだはるか先。次が大事な戦い」と力を込めた

 次の相手は強豪パラグアイ。勝てば初のベスト8進出だ。岡田さんが目標に掲げたベスト4へまた一歩前進する。ここまで来たら技術の差などは関係ない。世界に誇る結束力で、夢に向かって突き進んでほしい。

 河北春秋 河北新報 2010年6月26日  創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

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